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新版 発心集 上 現代語訳付き

著者: 鴨 長明
訳注: 浅見 和彦
訳注: 伊東 玉美
1,320円(税込)
発売日2014年03月25日

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  • ISBN コード : 9784044001162
  • サイズ :文庫判    総ページ数: 416
  • 商品寸法(横/縦/束幅): 105 × 149 × 15.0 mm
  • ※総ページ数、商品寸法は実際と異なる場合があります

『方丈記』の作者、鴨長明の仏教説話を新たな訳で楽しむ。

『方丈記』の作者、鴨長明が書き溜めた仏教説話集。人間の欲の恐ろしさを描く話には、峻烈な迫真の力があり、執心により親指が蛇になってしまった母親、橘の実を食い尽くす小虫に生まれ変わった老女などの姿が描かれる。その時々で変わりやすい「心」の諸相を凝視し、自身の執着心とどう闘い、どう鎮めるかを突きつめていく長明の記述は秀逸。新たな訳と詳細な注を付し、全8巻、約100話を上下2巻に収録する文庫完全版。

著訳者プロフィール

●鴨 長明:鴨長明=?―1216年。代表作に『方丈記』『無名抄』『発心集』がある。訳注者:浅見和彦=1947年、東京都生まれ。成蹊大学名誉教授。著書に『方丈記』(ちくま学芸文庫)、『十訓抄』(新編日本古典文学全集)など。伊東玉美=1961年、神奈川県生まれ。白百合女子大学文学部教授。著書に『院政期説話集の研究』(武蔵野書院)、『むかしがたりの楽しみ 宇治拾遺物語を繙く』(NHK出版)など。
●浅見 和彦:1947年、東京都生まれ。東京大学大学院博士課程満期退学。成蹊大学名誉教授。著書に『方丈記』(ちくま学芸文庫)、『十訓抄』(新編日本古典文学全集)、『日本古典文学・旅百景』(NHK出版)、『東国文学史序説』(岩波書店)など。
●伊東 玉美:1961年、神奈川県生まれ。東京大学大学院博士課程修了。博士(文学)。現在、白百合女子大学文学部教授。著書に『院政期説話集の研究』(武蔵野書院)、『新注古事談』(責任編集・笠間書院)、『むかしがたりの楽しみ 宇治拾遺物語を繙く』(NHK出版)など。

目次

 凡例

発心集 序

発心集 第一
一 玄敏僧都、遁世逐電の事
二 同人、伊賀の国郡司に仕はれ給ふ事
三 平等供奉、山を離れて異州に趣く事
四 千観内供、遁世籠居の
五 多武峰僧賀上人、遁世往生の
六 高野の南筑紫上人、出家登山の
七 小田原教懐上人、水瓶を打ち破る事 付けたり 陽範阿闍梨、梅の木を切る事
八 佐国、花を愛し蝶となる事 付けたり 六波羅寺幸仙、橘の木を愛する事
九 神楽岡清水谷、仏種房の事
一〇 天王寺聖、隠徳の事 付けたり 乞食聖の事
一一 高野の辺の上人、偽つて妻女を儲くる事
一二 美作守顕能の家に入り来たる僧の事

発心集 第二
一 安居院聖、京中に行く時、隠居の僧に値ふ事
二 禅林寺永観律師の事
三 内記入道寂心の事
四 三河聖人寂照、入唐往生の事
五 仙命上人の事 ならびに 覚尊上人の事
六 津の国妙法寺、楽西聖人の事
七 相真没して後、袈裟を返す事
八 真浄房しばらく天狗になる事
九 助重、一声念仏に依つて往生の事
一〇 橘大夫発願往生の事
一一 ある上人、客人に値はざる事
一二 舎衛国の老翁、宿善を顕さざる
一三 善導和尚仏を見る事

発心集 第三
一 江州ましての叟の事
二 伊予僧都の大童子、頭の光現るる事
三 伊予入道往生の事
四 讃州源大夫にはかに発心往生の
五 ある禅師、補陀落山に詣づる事 賀東上人の事
六 ある女房、天王寺に参り海に入る
七 書写山の客僧、断食往生の事 かくの如き行を謗るべからざる事
八 蓮花城入水の事
九 樵夫独覚の事
一〇 証空律師、希望深き事
一一 親輔の養児、往生の事
一二 松室の童子、成仏の事

発心集 第四
一 三昧座主の弟子、法華経の験を得る事
二 浄蔵貴所、鉢を飛ばす事
三 永心法橋、乞児を憐れむ事
四 叡実、路頭の病者を憐れむ事
五 肥州の僧、妻、魔となる事 悪縁を恐るべき事
六 玄賓、念を亜相の室に係くる事 不浄観の事
七 ある女房、臨終に魔の変ずるを見る事
八 ある人、臨終にものいはざる遺恨の事 臨終を隠す
九 武州入間河沈水の
一〇 日吉の社に詣づる僧、死人を取り棄つる事

発心集 第五
一 唐房法橋、発心の事
二 伊家並びに妾、頓死往生の事
三 母、女を妬み、手の指蛇になる事
四 亡妻の現身、夫の家に帰り来たる事
五 不動の持者、牛に生るる
六 少納言公経、先世の願によつて河内の寺を作る事
七 少納言統理、遁世の事
八 中納言顕基、出家、籠居の事
九 成信、重家、同時に出家する事
一〇 花園左府、八幡に詣で往生を祈る事
など

 補注
 京都周辺図