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習近平の闘い 中国共産党の転換期

著: 富坂 聰
880円(税込)
在庫切れ
発売日2015年09月10日
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  • ISBN コード : 9784040820170
  • サイズ :新書判    総ページ数: 240
  • 商品寸法(横/縦/束幅): 108 × 173 × 10.0 mm
  • ※総ページ数、商品寸法は実際と異なる場合があります

「周永康事件」などを題材に、習近平が中国社会に起こしている改革を解説!

中国共産党総書記になって間もなく、習近平はこう発言した。「このままでは党も国も亡びる」――。本書は、この発言の後、習近平が取り組んだ改革について解説する。
中国では、官僚が私利私欲をむさぼり、それが経済格差を助長し、それに対して庶民の不満が爆発寸前に達している。習近平が「党も国も亡びる」と言ったのは、この不満の爆発を恐れてのものだった。
そして、この危機を脱するために習近平が行ったのが「虎も蠅も処罰する!」の宣告であり、それを実行にうつしたのが「贅沢禁止令」であり、「周永康事件」だった。
習近平の改革により中国では1日に500人もの官僚や役人(蠅)が処分され、中国共産党のトップの一人であった周永康も逮捕された。庶民はこれに快哉を叫んだが、それでもまだ、中国社会は浄化されていない。今では居眠りをする役人を見つけると、すぐに「腐敗だ」と通報するような監視社会になっている。また、将来に希望を持てない庶民が社会への「報復」として飛行機や長距離バスへの爆破予告が頻発するなど異常事態に陥っている。
こうしたなか、習近平はいかに改革を推し進めるべきなのか。転換期に差し掛かった中国に起きている現実、そして習近平の対応策を、現地取材をもとに描き出す。

目次

はじめに

第一章 「習近平vs腐敗官僚」の現場――1日500回の「ハエ叩き」

1.反腐敗キャンペーンと贅沢禁止令

2.贅沢禁止令による景気後退論

3.官僚たちの冬の時代

第二章 大トラ3頭の捕獲――周永康・令計画・徐才厚

1.周永康事件とは何だったのか

2.周永康事件の誤った読み方

3.穴に落ちたエリート・トラの捕獲劇

4.軍のトラ退治と軍部改革

5.キツネとデブネズミの捕獲

6.周永康事件の結末

第三章 「格差社会」と「報復社会」

1.胡錦濤が習近平に遺した「負の遺産」

2.「報復社会」に脅かされる日常

3.市民感情に火をつける「環境問題」

4.「人肉検索」で攻撃するネチズンたち

5.習近平がとった「毛沢東時代」への回帰

第四章 習近平が抱く警戒感

1.潜在的な警戒感――大国としての欧米社会への対抗心

2.新たなる警戒感――腐敗の根絶は可能なのか?

3.習近平による自己評価と戦闘継続宣言