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社会の歪みをマルクスから建て直す。碩学二人のマルクス対談!!
「一人の悪しき人格者によって、国家はその品格をものの見事にねじ曲げられる」戦争か恐慌か?
過剰資本は国家に選択を迫る。
私たちの眼前にある危機の正体も、それを超える理想も、共にマルクスから見えて来る。
佐藤優がマルクス研究の第一人者に直撃!!
「社会主義は死んだ」――そう言われて25年が経過した。しかし、国家と人間の危機を徹底分析したマルクスの言葉は、色あせるどころか、色鮮やかに現代を映している。戦争、恐慌、専政、衆愚政、貧困、ナショナリズム。近代(モダン)の問題は、現在進行形で私たちの眼前にあるのだ――。
今の時代の資本主義を超える、新しい可能性を議論する。
「この対論はよく噛み合っている。その理由は、二人とも、現下の日本と世界を何とか変えなくてはいけないと思っているからだ」(佐藤優「はじめに」より)
「今や資本主義は資本蓄積の限界という状態に次第に到達しつつあります。(中略)地上の世界の掟は、生産と再生産の繰り返し、大地や労働への尊厳、そして平等な分配と脱成長的世界を要求しています」(的場昭弘「おわりに」より)
著訳者プロフィール
●佐藤 優:作家・元外務省主任分析官。1960年東京都生まれ。85年同志社大学大学院神学研究科修了後、外務省入省。在ロシア連邦日本国大使館勤務等を経て、本省国際情報局分析第一課主任分析官として、対露外交の最前線で活躍。2002年背任と偽計業務妨害罪容疑で東京地検特捜部に逮捕され、512日間勾留される。09年、最高裁で上告棄却、有罪が確定し外務省を失職。05年発表の『国家の罠』で第59回毎日出版文化賞特別賞を受賞。翌06年には『自壊する帝国』で第5回新潮ドキュメント賞、第38回大宅壮一ノンフィクション賞を受賞。
目次
第一章 変質する国家
第二章 マルクスと宗教性
第三章 社会主義はなぜ失敗したのか
第四章 『資本論』を読む
第五章 マルクスの可能性
おわりに 排除の世界をつくらない。その可能性