大工一代

大工一代

968円(税込)
発売日2018年01月25日

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  • ISBN コード : 9784044003807
  • サイズ : 文庫判 総ページ数: 352ページ
  • 商品寸法(横/縦/束幅): 105 × 149 × 13.5 mm
  • ※総ページ数、商品寸法は実際と異なる場合があります

映画化もされた伝説の名工が波瀾の人生と職人魂を語る一代記、初の文庫化!

「こういう生き方もあったという事を、老人はもう一度思出し、青年ははじめて知ってもらいたい」――福田恆存(本書「序」より)

大阪に平田ありと言われた名工、平田雅哉。吉兆、つるや旅館、大観荘、朝香宮邸茶席など手がけた名建築は数知れず。「建築は風呂敷には包まれん。出来上がりが気に入らんからと言って、引っさげて持って帰るわけにはいかん」が口ぐせで、腕の良さもあくの強さも天下一品。己の経験と勘のみ信じる職人魂と波瀾の人生は、福田恆存や今東光らをも魅了した。
森繁久弥主演で映画化された大棟梁の心得帖、初の文庫化!

序文・福田恆存
解説・塩野米松



著訳者プロフィール

●平田 雅哉:1900年大阪・堺生まれ。吉兆や錦戸などの料亭、つるや、大観荘、西村屋などの旅館、朝香宮邸茶席などを手がけ、数寄屋建築の名工としてその名を馳せた。藤原新三郎の下で修業し、後に事実上の後継者となる。また大工技術を生かした彫り物技術や製図技術に堪能で、その作品も数多く残している。「大阪手帖」に連載後、1961年に書籍化された本書は評判を呼び、映画化された(「大工太平記」東宝、1965)。作品集に『数寄屋造り 平田雅哉作品集』『数寄屋建築』『床の間図集』などがある。1980年没。

目次

序  福田恆存
平田雅哉氏のこと  今 東光

大工は馬鹿でも利巧でも出来ぬ
宮様とノーネクタイ/坪不足の中傷/聖心女学院の茶室/山邑邸のもめごと/大工の信用
墨壺と「呑んだの惣」
扇タル木/坊主持の製図/老大工黒徳/土方との喧嘩/弟子の狂言自殺
師匠もない弟子もない
言葉の失敗/博徒と間違われる/身分不相応は恥/飛田での喧嘩/大工の冥加/京都の瓦屋
若者今昔
中隊長と女の手紙
迷信と奇跡
父は堺の大工/赤穂討入り
子を連れて
殴ったのが縁/大倉山の決斗
藤原棟梁との手合い
あみだ籤に当たった女/用心棒
大工心得帖
亀の甲より年の功/大工に泥棒なし/大工心得
材木と庭園
材木の話/続大工心得/庭園の話
町内物語
首つりの処理/長靴も時の氏神/三道楽/女を買い損ねる/賭博打の世話
終戦前後
彫刻を始める/伊藤彦造発病/丸公は苦手/疎開で大工閑日月
老彫刻家の世話
彫刻は好き/老彫刻家
動物物語
猫/犬/子供の頃/青年の頃/鼠/いたち
菊の御紋章
親心
眼病
社長より棟梁
失敗談三つ
建築は風呂敷に包まれぬ
出合帳場/枚方万里荘/児島嘉助さん<外字>兆さん/施主と喧嘩/三度目の喧嘩/中川宗匠/中山悦治さん/中山さんの思い出/猪飼九兵衛さんと茶室/職人の智恵/山邑太左衛門さん/右近邸の茶室
美人画蒐集
木谷千種夫妻/北野恒富さん/「おはんさん」のこと/山川秀峯さん
子供の死
テイ輔のこと/テイ輔の成長/テイ輔の発病/死とその後

あとがき  内田克己

年譜
復刊によせて  平田雅映
文庫版解説  塩野米松
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