失われた過去と未来の犯罪

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失われた過去と未来の犯罪

1,760円(税込)
発売日2016年06月02日
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  • ISBN コード : 9784041034699
  • サイズ : B6判 総ページ数: 312ページ
  • 商品寸法(横/縦/束幅): 128 × 182 × 18.0 mm
  • ※総ページ数、商品寸法は実際と異なる場合があります

『アリス殺し』の鬼才が贈るブラックSFミステリ、ここに開幕。

ようこそ、謎と人間の新しい可能性へ――。
『アリス殺し』の鬼才が贈るブラックSFミステリ、ここに開幕。

全人類が記憶障害に陥り、長期記憶を取り外し可能な外部装置に頼るようになった世界。
心と身体がバラバラになった今、いくつもの人生(ル・ものがたり)を覚えている、「わたし」は一体何者――?


◆女子高生の結城梨乃は、自分の記憶が10分ともたないことに気が付いた。いち早く状況を理解した梨乃は急いでSNSに書き込む――「全ての人間が記憶障害に陥っています。あなたが、人類が生き残るために、以下のことを行ってください」。それから幾年。人類は失った長期記憶を補うため、身体に挿し込む「外部記憶装置」(メモリ)に頼り、生活するようになった。

◆「わたし」の中には、なぜか何人分もの記憶、思い出が存在している。「替えメモリ受験」をしようとした学生の話。交通事故で子供を亡くした父親の話。双子の姉妹の話。メモリの使用を拒否する集団の話。謎の「声」に導かれ、「わたし」は自分の正体をついに思い出す……。

物語の終幕に、「進化の果て」が浮かび上がる。

著訳者プロフィール

●小林 泰三:1962年京都府生まれ。95年「玩具修理者」で第2回日本ホラー小説大賞短編賞を受賞。98年「海を見る人」で第10回SFマガジン読者賞国内部門を受賞。『アリス殺し』で啓文堂文芸書大賞受賞。その他の著書に『人獣細工』『肉食屋敷』『家に棲むもの』『脳髄工場』『忌憶』『臓物大博覧会』『人造救世主』など多数。
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