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新訳と挿画140点でよみがえる、フランス人実業家の明治9年の日本紀行
明治9年、宗教と文化への関心から来日したフランスの実業家ギメ。憧れの地を人力車で駆け巡り、近代日本の目覚めを体感するとともに、消えゆく江戸の面影に愛惜を募らせてゆく。茶屋娘との心の交流、浅草や不忍池に伝わる奇譚、料亭の宴、博学な僧侶との出会い、そして謎の絵師・河鍋暁斎との対面――。のちに東洋学の拠点となる美術館の創始者が軽妙な筆致で綴った紀行を新訳。詳細な解説、同行画家レガメの挿画を収録する。著訳者プロフィール
●岡村 嘉子:1976年、東京生まれ。美術史家、翻訳家、エッセイスト。千葉大学大学院修了、成城大学大学院博士課程後期単位取得退学。専門は、ジャコメッティおよび戦後ヨーロッパにおける日本宗教美術の受容。「禅画とヨーロッパ」、「アルベルト・ジャコメッティ旧蔵 日本関連資料の分析的研究」などの論文がある。
●尾本 圭子:東京女子大学文学部卒業。パリ第4大学仏文学科にて学士号、修士号。1977年より国立ギメ東洋美術館に勤務し、図書館司書、同館館長顧問などを歴任。訳書に『日本の開国』(創元社)、共著に『ファン・ゴッホ 巡りゆく日本の夢』(青幻舎)がある。
目次
■ まえがき (尾本圭子)
■ 明治日本散策 東京・日光
品川
上野
浅草
芝
文化と芸術
日光
■ 解説 (尾本圭子)
■ 訳者あとがき (岡村嘉子)