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「言っただろ? ルールは作った奴が一番強いんだ」
これは僕の人生に大きな影響を与えた授業の話。専門学生の卒業を控えた2月、三郷先生の提案ではじまった特別授業が『お金持ちになるゲーム』だった。心理テストで分けられた10のチームに渡されたのは、ハサミ、定規などの道具と、無制限のコピー用紙。1時間の制限時間内に、紙で1000円、500円のお金を作り続け、最後に一番お金を持っていたチームが勝利する。
シンプルな生産ゲームと思いきや、道具の交換や他グループへの人材の派遣など、ルールにないことはなにをやってもOK。生産性の悪さ、時間経過が、各チームの交流を加速させた。
生産効率を上げるため試行錯誤していた僕のチームは、しばらくするとCチームの代表者から、ある情報を得る。
「ゲーム終盤に革命がおき、貨幣価値は大きく変わる」
それが事実であれば、いまの生産体制では勝てない。道具も、生産体制も、変えざるを得ないのだが……。
ゲーム終了後、1位になったのはCチーム。Cチームの代表者・千歳は、各チームの動きと、いくつかの市況の変化を利用して、情報を巧みに操作。Cチームに貨幣が集まるよう動いていたのだ。総括のあと先生から語られたその驚愕の内容とは――。
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