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黒髪と美の歴史

1,188円(税込)
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発売日2019年07月24日
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  • ISBN コード : 9784044004828
  • サイズ :文庫判    総ページ数: 240
  • 商品寸法(横/縦/束幅): 105 × 149 × 9.2 mm
  • ※総ページ数、商品寸法は実際と異なる場合があります

垂らし、束ね、結う。髪形から振り返る日本の歴史。

『源氏物語』では漆黒の長い垂髪が美人の条件として描かれ、女は黒髪のために日に何度も梳(くしけず)り、米のとぎ汁で髪を洗っていた。武家社会では髪を結うようになるが、時代とともに髷は実用性を離れて華美になっていく。男も髪が薄く髷が結えなくなると「添え髪」をし、白髪は墨で染めてごまかした。なぜ黒髪は「美しい」とされるのか。数多くの文献を渉猟し豊富な図版とともに、髪形が社会に規定されてきた歴史を明らかにする。

著訳者プロフィール

●平松 隆円:1980年、滋賀県生まれ。化粧心理学者、東亜大学芸術学部准教授、トータルビューティ学科長。2008年、化粧研究で博士(教育学)の学位を取得。国際日本文化研究センター機関研究員(講師)、京都大学中核機関研究員、タイ国立チュラロンコーン大学専任講師を経て現職。著書に『化粧にみる日本文化』『邪推するよそおい』などがある。

目次

はじめに

第1章 「盛り髪」の流行
盛り髪の登場/ナチュラル、ゴージャス、やわらかさ/巻き髪ブーム/巻きから盛りに/盛りでかわいくなる
第2章 昔は、人生の節目に髪を削いだ
思いどおりにならない/通過儀礼として/契りを結ぶためにも
第3章 長い黒髪は美人の条件
背丈より長い/ただ黒いだけでは美しくない/不美人を表現する/変えることのできない想い/美しくするには/神頼みも辞さない
第4章 髪の長さは身分に関わる
伸ばしたくても伸ばせない/邪魔なときには/耳にかけることも許されない
第5章 武家社会で認められた結髪
添えてごまかす/都合にあわせて長さを変える/まとめる/為政者とともに美も変化する/頭頂部を抜く/死ぬほど痛い/武士の象徴として、習俗として
第6章 結髪が美の対象へ
結う方法/人生をあらわす/流行の発信元
第7章 女髪結の登場と髷の多様化
教養のあかし/ひとに結わせる/遊女のように
第8章 より美しく、華やかに
女髪結による流行/小間物屋のような/なくてはならない髪油/うなじを愛でる意識/道具から飾りに/華美になる
第9章 結髪が害となる
文化を停滞させる/ゆれる断髪/武士のあかしとして/はたして日本人の魂か/力ずくでも/せざるをえない/結うことから束ねることに/流行として/ずぼらの代名詞に
第10章 削ぐことの自由
あこがれと嘲笑/学校が生みだした/新しい女の象徴/良き妻賢い母が軽薄な女性へ
第11章 盛り髪も髷も、心は同じ
時を超える美への想い/共通する意味/かわいくなりたい女心

あとがき