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「私なんにもわかってなかった…」育児・仕事・闘病、戦いつづけた5年間
「2人に1人ががんになる時代」。日本人女性の乳がん罹患者数は、2019年には9万人以上と女性のがんでは最も多い。乳がんは罹患数に比べると死亡数は少なく(がん罹患数予測より)、多くの患者が手術・治療を行い、日常生活に戻る。しかし退院すれば終わりなわけではなく、患者とその家族にとっては「退院こそが始まり」なのだ。本書の原案を手掛ける藍原育子さんは、30代後半、3歳の娘の子育て真っ最中に乳がんを患った。健康系の雑誌ライターとして知識も豊富、毎年検診を受けていたにも関わらず…。初期ながら全摘を選択、転院を経て手術を行う。「これでまた、普通の生活に戻れる」と思った退院後に、術後の痛みや体調の変化、再発への不安などから、心と体のバランスを崩す。がん患者を専門に診察する精神腫瘍科医に通院し、乳がん患者向けの整体院で体のケアを行うなどしながら5年かけて家族が再生していく、その「闘病後期」の日々を中心に1冊のコミックエッセイにまとめました。
医療監修:湘南記念病院乳腺センター 土井卓子氏/コラム監修:埼玉医科大学国際医療センター精神腫瘍科 大西秀樹氏
著訳者プロフィール
●藍原 育子:編集者・ライター。出版社に勤務後、04年よりフリーランスに。10年に長女を出産。13年に乳がんを患い、右胸の全摘手術を行う。インプラントによる再建手術、5年間のホルモン治療を経て、現在経過観察中。近年は医療系の記事を中心に執筆活動を行い、がん保険契約者向け冊子などの企画・執筆も手掛ける。
目次
プロローグ
1話●治療法を決めるのは…私?
2話●さーちゃんのママからがん患者へ
3話● 「やりたい」を叶えてくれる病院はどこ?
4話● がんを知られたくない
5話● かわいそうの呪い
6話● いよいよ手術へ
7話● 退院は始まりだった
8話● 「大丈夫だよ」と言ってほしい
9話● ママの中にいるバイキン
10話● 空っぽの心
11話● どうにかしなきゃと前を向く
12話● 片づけして見えてきたもの
13話● 小1の壁と術後5年目
エピローグ