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「その怪談、もっと怖くしようよ!」
僕の日課は深夜のファミレスで幼なじみの人気配信アイドルの星子ちゃんを喜ばせるため、『オカルト』話を語ること。「幽霊にも指紋があるはず!」
「水って海水なのかな?それとも水道水?」
怖い話を変わった方向から追及する少し不思議なところもあるけれど……、やっぱり星子ちゃんはかわいいなあ。大好きすぎる。
怪談のディテールを求める彼女との楽しい時間はこれからもずっと続くはずだった。
あの夜、自称魔女の語る怪談を聞くまでは。
「『魔女の怪談話』には絶対的な3つのルールがある!」
「ひとつでもやぶるとどうなるんだい?」
こうして。
――“僕”にとって最期の夜が始まった。