訳者あとがき 解説 堀江敏幸「さびしいと思っていた世界に抱きしめられること」 特別付録 Night 「夜」(対訳)
著訳者プロフィール
●エイミー・ベンダー:1969年生まれ。カリフォルニア大学アーヴァイン校創作科出身。最初の短篇集となる本書で書評家から絶賛を浴び、鮮烈なデビューを果たす。2000年に初長篇『私自身の見えない徴』を発表。LAタイムズ紙の注目の一冊に選ばれ、後に映画化される。05年に短篇第二弾『わがままなやつら』を刊行、10年には長篇第二作『レモンケーキの独特なさびしさ』で全米ベストセラー入り。13年には短篇第三弾『The Color Master』を刊行。南カリフォルニア大学で教えながら執筆を続け、独特な世界観でファンを魅了し続けている。 ●管 啓次郎:1958年生まれ。比較文学者、詩人。明治大学大学院理工学研究科ディジタルコンテンツ系教授。エイミー・ベンダー作品の翻訳の他、サン=テグジュペリ『星の王子さま』、アジェンデ『パウラ、水泡なすもろき命』、コンデ『生命の樹』など訳書多数。著書に『オムニフォン』、『本は読めないものだから心配するな』、『斜線の旅』(読売文学賞受賞)、『Agend'Ars』(詩集)などがある。
強烈な才能を発揮し、作家・書評家たちを虜にした傑作短篇集、待望の文庫化
人間から逆進化してゆく恋人、戦争で唇を失いキスができない夫、父親が死んだ日に客たちとセックスする図書館員、火の手と氷の手をもつふたりの少女……想像と言葉の魔法を駆使して紡がれる、かつてない物語。不可解なのに現実的、暗くて明るく、哀しくて愛おしい。アンビバレントなものたちから放たれる、奇跡的な煌めきの中に、私たちはいつしか呑み込まれ、圧倒され、胸をつかまれる――。その独特な世界観でファンを魅了し続けるエイミー・ベンダーの、デビュー作にしてゆるぎない傑作短編集。文庫版特別付録として掌編「夜」を日英対訳で掲載!
解説:堀江敏幸
【目次】
思い出す人
私の名前を呼んで
溝への忘れもの
ボウル
マジパン
どうかおしずかに
皮なし
フーガ
酔っ払いのミミ
この娘をやっちゃえ
癒す人
無くした人
遺 産
ポーランド語で夢見る
指 輪
燃えるスカートの少女
訳者あとがき
解説 堀江敏幸「さびしいと思っていた世界に抱きしめられること」
特別付録 Night 「夜」(対訳)
著訳者プロフィール
●管 啓次郎:1958年生まれ。比較文学者、詩人。明治大学大学院理工学研究科ディジタルコンテンツ系教授。エイミー・ベンダー作品の翻訳の他、サン=テグジュペリ『星の王子さま』、アジェンデ『パウラ、水泡なすもろき命』、コンデ『生命の樹』など訳書多数。著書に『オムニフォン』、『本は読めないものだから心配するな』、『斜線の旅』(読売文学賞受賞)、『Agend'Ars』(詩集)などがある。