- ISBNコード
- 9784041032251
- 商品形態
- 一般書
- サイズ
- 四六判
- 商品寸法(横/縦/束幅)
- 128 × 188 × 20.0 mm
- 総ページ数
- 364ページ
世界の姿は、最古の職業・ 娼婦たちが知っている。現場ルポの決定版!!
世界の姿は、最古の職業・ 娼婦たちが知っている。
<本書に登場する娼婦たち>
●イラク戦争下で生きるパンパンガール
●イラク宮廷にいたロマ・ガジャル
●デウキ。寺に捧げられ娼婦となったネパールの女たち
●インドの売春窟に売られる少女
●ヒジュラ。第3の性の娼婦(夫)たち
●売春カースト・バディ村の少女
●タイ、クーデター下で働く農村出身の娼婦たち
●中国の戸籍なき女、黒孩子
●洋公主、韓国の米兵相手の娼婦
戦争、圧政、貧困。その現場には常に娼婦たちがいた。
国が体裁を整えるとき、はじめに手をつけられるのは、常民ではない人々であることは世の常である。常に緊張を強いられる、極限状況で暮らす娼婦たちの眼から、世界はどのように見えているのか。
国家、軍隊、階級、習俗、貧困。人を縛るものが溢れる世で生き続ける女たち。
米軍あるところ、常に娼婦あり。
戦場の片隅に暮らしていた女たちが、戦場とは遠い異国にあるのではなく、常に暮らしている社会の中にあるものだと、私たちに気づかせてくれる。
日本も70年前は戦争状態にあった。そして、戦場は形を変えて日本にも既に入り込んでいるのだ。
15年以上に及ぶ紛争地取材が生んだ、現場ルポの決定版!!
<本書に登場する娼婦たち>
●イラク戦争下で生きるパンパンガール
●イラク宮廷にいたロマ・ガジャル
●デウキ。寺に捧げられ娼婦となったネパールの女たち
●インドの売春窟に売られる少女
●ヒジュラ。第3の性の娼婦(夫)たち
●売春カースト・バディ村の少女
●タイ、クーデター下で働く農村出身の娼婦たち
●中国の戸籍なき女、黒孩子
●洋公主、韓国の米兵相手の娼婦
戦争、圧政、貧困。その現場には常に娼婦たちがいた。
国が体裁を整えるとき、はじめに手をつけられるのは、常民ではない人々であることは世の常である。常に緊張を強いられる、極限状況で暮らす娼婦たちの眼から、世界はどのように見えているのか。
国家、軍隊、階級、習俗、貧困。人を縛るものが溢れる世で生き続ける女たち。
米軍あるところ、常に娼婦あり。
戦場の片隅に暮らしていた女たちが、戦場とは遠い異国にあるのではなく、常に暮らしている社会の中にあるものだと、私たちに気づかせてくれる。
日本も70年前は戦争状態にあった。そして、戦場は形を変えて日本にも既に入り込んでいるのだ。
15年以上に及ぶ紛争地取材が生んだ、現場ルポの決定版!!
目次
まえがき――戦争、圧政、貧困。そこにも娼婦たちはいた
→米軍によって変貌した売春の形。基地、戦争、圧政、貧困。極限状況にある社会において、共通していたもの。それは、世界最古の職業とされる娼婦たちの存在だった。彼女たちから、世界を見る。
第一景 娼婦は戦地を生きる――イラク
→イラク戦争でバグダッドが陥落し、そしてテロが渦巻いたイラク。米軍相手の娼婦から、フセイン政権下では宮廷にいたロマ・ガジャルに、身体を売る将来が待つ貧困地区の少女たちまで。
第二景 娼婦は内戦を泳ぐ――ネパール
→マオイストを取材し続けた著者だから見えた、農村の光景。クマリという処女神信仰がある一方、寺に捧げられ、共同体の娼婦となる少女もいるネパール。そして、売春カースト・バディも存在する国。第三の性のヒジュラも含め、内戦と習俗の風圧のもとでもたくしまく生きる娼婦たちを追った。
第三景 娼婦は死を賭す――タイ
→タクシン政権の復帰を望んだ大規模デモ。参加者の大多数は、貧しいイサーン地方の農民だった。エイズにかかりながらも、故郷のために身体を売り続ける娼婦たち。デモの裏には、切実な現実が常にある。
第四景 娼婦は王朝に反乱する――中国
→売血によってエイズ村となった農村。未だ、纏足の老女が住まう農村。そして、都市で身体を売る戸籍なき少女・黒孩子。共産党王朝のもとで、従属的な扱いを受け続ける女たち。しかし、王朝に反乱するのも、娼婦たちなのだ。
第五景 娼婦は米軍基地に寄り添う――韓国
→日本と韓国の売春は、アメリカとは切ってもきれない。米軍基地あるところ、娼婦あり。韓国では、洋公主と呼ばれる、米軍兵士と結婚した女たち。基地と売春を追う。
あとがき――戦場は異国ではなく、足下にある
→マイナンバー制度によって、より地下化する売春。かつて見たアメリカに住む日本人娼婦も、地下化した売春であった。社会制度、そして色街も消えてアメリカ化していく中、戦場も異国から足下に移ったのではないか。
主要参考文献
→米軍によって変貌した売春の形。基地、戦争、圧政、貧困。極限状況にある社会において、共通していたもの。それは、世界最古の職業とされる娼婦たちの存在だった。彼女たちから、世界を見る。
第一景 娼婦は戦地を生きる――イラク
→イラク戦争でバグダッドが陥落し、そしてテロが渦巻いたイラク。米軍相手の娼婦から、フセイン政権下では宮廷にいたロマ・ガジャルに、身体を売る将来が待つ貧困地区の少女たちまで。
第二景 娼婦は内戦を泳ぐ――ネパール
→マオイストを取材し続けた著者だから見えた、農村の光景。クマリという処女神信仰がある一方、寺に捧げられ、共同体の娼婦となる少女もいるネパール。そして、売春カースト・バディも存在する国。第三の性のヒジュラも含め、内戦と習俗の風圧のもとでもたくしまく生きる娼婦たちを追った。
第三景 娼婦は死を賭す――タイ
→タクシン政権の復帰を望んだ大規模デモ。参加者の大多数は、貧しいイサーン地方の農民だった。エイズにかかりながらも、故郷のために身体を売り続ける娼婦たち。デモの裏には、切実な現実が常にある。
第四景 娼婦は王朝に反乱する――中国
→売血によってエイズ村となった農村。未だ、纏足の老女が住まう農村。そして、都市で身体を売る戸籍なき少女・黒孩子。共産党王朝のもとで、従属的な扱いを受け続ける女たち。しかし、王朝に反乱するのも、娼婦たちなのだ。
第五景 娼婦は米軍基地に寄り添う――韓国
→日本と韓国の売春は、アメリカとは切ってもきれない。米軍基地あるところ、娼婦あり。韓国では、洋公主と呼ばれる、米軍兵士と結婚した女たち。基地と売春を追う。
あとがき――戦場は異国ではなく、足下にある
→マイナンバー制度によって、より地下化する売春。かつて見たアメリカに住む日本人娼婦も、地下化した売春であった。社会制度、そして色街も消えてアメリカ化していく中、戦場も異国から足下に移ったのではないか。
主要参考文献