20th Anniversary ブースターパック「太陽の金の竜姫/月の銀の魔狼」の発売を記念して、モンスター・コレクションTCGの生みの親でもあるゲームデザイナーのグループSNE・加藤ヒロノリ氏に本商品のみどころを語ってもらった。

—— 昨年末に20周年記念商品を発表しましたが、その際のユーザーの反応を見て、いかがでしたでしょうか。

 モンコレ愛って素晴らしいですね! 想像を遥かに超えて喜んでいただいている声を聞くことができて、本当にうれしいです 昨年末の全日本選手権では、ブシロードさんの協力(※)もあって開催できたことや、KADOKAWAさんがTwitterでモンコレのアイコンを配ってもらっていることなども相まって、ユーザーさんたちの反応を見るたびにとても幸せになれます。

※第19回全日本選手権は、ブシロード主催イベント会場の一角を提供してもらい、グループSNE主催で開催された。

—— 早速ですが、「20th Anniversary ブースターパック」の見所を教えてください。

 まず大前提ですが、スタンドアローンなセットになっています。つまり、このセットだけで完結するようにデザインしています。
一番大きな理由は、今回の商品を久しぶりに手にとってくださる方もいらっしゃるかなと思い、過去のカードがないと遊べないという作りにはしたくなかった、ということがあります。以前のカードと混ぜて遊べないこともないのですが、ルール変更を前提にしているカードもあるので、その辺はユーザーさんにお任せしたい部分ですね。
カード種類が2商品の合計で300種以上ある内容になっていますが、そのカード種類数に対して、びっくりするくらいのデックタイプを構築できるようにしています。すぐに遊び尽くしてしまうことはないので、じっくりと遊び込んでもらえるとうれしいです。

 もう一つ大きなポイントが召喚術師カードです。昔も同じ「召喚術師」のカードタイプはありましたが、デック構築の縛りがキツかった分、効果はえげつないものが多かったんです。いうなればデックを牽引していく主役でしょうか。今回は、ちょっと方向性を変えて、召喚術師はユニットや他のカードを応援するようなイメージです。
今回の召喚術師カードには、以前あったデック構築の制限をしていません。その召喚術師をイメージしたちょっとした能力が付いていて、それがゆるーくデックとシナジーするようになっています。 お気に入りのデックとお気に入りの召喚術師を組み合わせて、個性を演出してもらえればと思います。もちろん、しっかりシナジーしているものもあります。そこら辺はカードを見て、皆さんであーだこーだ討論してもらえるかなと。
また、今回の召喚術師カードの能力は「自分のターンに1回」しか使えないようになっています。つまり、攻めるためのカードです。例えば《アーニャ》でしたら、「ドラゴンにスペル枠を1つ与える」効果を持っているのですが、1ターンに1回しか使えないので、どこで使うかは腕の見せ所というわけです。
全召喚術師共通で「手札を1枚引く」という能力もあります。能力はどちらか1つしか使えないので、独自効果を使うか、共通効果を使うかのジレンマも楽しんでいただけると嬉しいです。
こんな感じで、召喚術師カードの使い方が今回のモンコレの特徴の1つとなっています。召喚術師からデックタイプを決めてもいいですし、デックタイプから相性のいい召喚術師を選んでもらってもいいですね。どちらにしてもデックの幅を大きく広げているんです。

—— このセットを作るに当たって、特に気を付けたことを教えてください。

 20周年記念商品ということで、かなり懐かしめに作ろうかと思っていました。が、実はブシロードさんでも「伝説-レジェンド-」というものがありまして、そのときにも懐かしいイラストのカードを作っていたのですね。
そこで今回は、そのときとはできるだけ被らないように心がけました。カードイラストもそうですが、能力もそうです。当時の環境はそれで完成したものであると思っていますし、記念商品で続きを作るというのも違うかなと。
そういったこともあって、過去の環境の続きではない「懐かしいけど新しいモンコレ」を作らねば、という意気込みで作りました。

—— 新旧イラストを使ったさまざまなカードがありますが、注目のカードを教えてください。

 うーん。どれもオススメなんで、ちょっと選べないですね…(笑)。
昔と同じカード名でオススメを強いていえば、《地獄の大公サルガタナス》でしょうか。前とは違う能力になって復活するのですが、今回は「地震ダメージ受けた?じゃあキミ行動完了な!」という楽しい能力になっています。
もう1枚は《フェニックス》ですかね。実は20年前から一度も復活していないカードなんですよ。当時のままの能力、というわけではありませんが、すごそうな感じという当時と同じ印象は持ってもらえると思いますので、期待しててください。
新しいカードですと《虹の女神イーリス》ですかね。全日本選手権の際にイラストを初公開したのですが、その際に「こいつはきっと多色スペラー」と見抜いている人がいましたね。さすがだと思います。この子は6色のスペル枠を持つ女神様ですが、戦闘開始時にそのスペル枠を消費していろいろな能力を発揮するちょっと変わったカードです。 あとは新規の《龍銃姫ゾズマ》が個人的には好きですね。スペルと錬金弾に対応している新しいバステトです。デックの幅に夢と希望を与えてくれるので、イラストとあわせて楽しみにしていてください。
ユニットではないですが、召喚術師はかなりこだわっています。商品仕様にもありますが、1ボックスですべてのカードが揃うので、すべての召喚術師で遊んでみて欲しいですね。

—— ゲーム的に変わったところはどのような部分でしょうか。

 先ほどあげた召喚術師が最たる例ですが、これ以外にも「地形配置が攻撃的になった!」とか「戦闘スペルの属性バランスを全部見直した!」とか「新たに消耗品専用のアイテム枠が登場!」とか、記念商品という枠にとらわれることなくいろいろなことに挑戦しています。
特に地形配置のルールですね。今までモンコレを教えるときに皆さんも感じていたと思いますが、今回は非常にシンプルです。ずっとプレイされている方からすると、最初は戸惑ってしまうかと思いますが、すぐになれると思います。新しい遊び方をご堪能ください。
戦闘スペルのバランスとユニットの枠のバランスも再調整しました。こちらはぱっと見は地味な調整なのですが、実際に遊んでみると「1枠1色の妙」だったり「2枠スペルを組み込むための構築」あたりが、今まで以上に悩ましくなっています。これまでのセオリーから変わったデック構築に悶えてみてください。

—— 4月以降に公式大会の開催が発表されました。全日本選手権以外では久々の公式イベントですが、ユーザーに向けてコメントをお願いします。

 遊びにきてくださーい!
300種類というと、一見狭そうなプールですが、濃さでいうならブロック3〜4つ分くらいの内容になっています。自分好みのデックを相棒にしてぜひぜひご参加ください!

皆さんとじじいになっても遊びたい!
モンコレを末永くよろしくお願いします!!