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ラストまで一気読みの本格ホラー&ミステリー。原点にして最高傑作
その路地にさしかかったとたん、ひどく嫌な気分がした。どういうこともない書店街の一郭。一見見落としそうな路地の突き当りに緑の扉、ハイツ・グリーンホームはあった。
父親の再婚を機に、高校生の荒川浩志はひとり暮らしをすることになった。ハイツ・グリーンホーム、九号室──それは、近隣でも有名な幽霊アパートだった。引っ越した当日、からっぽのはずの郵便受けには、小さい丸い白いものがひとつ、入っていた。プラプラした手触りの、人形の首だった――。「出ていったほうがいいよ」不愉快な隣人の言葉の真意は? 幽霊を信じない浩志ですら感じる「ひどく嫌な気分」の正体とは? 小野不由美の家ホラーの原点とも言える本格ホラー&ミステリー小説。
著訳者プロフィール
目次
第一章 ハイツ・グリーンホーム
第二章 予感
第三章 足音
第四章 蘇生
第五章 まつり
第六章 緑の扉
第七章 死者には死者の夢
第八章 緑の我が家
解説 杉江松恋