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日本近世文学の「異色」の最高傑作、初の文庫化。
江戸時代、武家社会を中心に男どうしの恋は公然のふるまいとされていた。そのなかでも王道の組み合わせは、おじさんと美少年である。三角関係のもつれ、容色の衰えによる歌舞伎若衆の悲劇や役者の苦労話……男たちの恋物語を西鶴が浮世草子に活写。美貌を誇った少年たちの末路は、恋に殉じての切腹や、この世の無常をはかなんだ出家しかないのか。近世文学「異色」の最高傑作、初の文庫化。上方文化に精通した小説家の抄訳版。著訳者プロフィール
●井原 西鶴:(1642〜1693) 江戸前期の浮世草子・浄瑠璃作者・俳人。本名は平山藤五。「好色一代男」「好色五人女」「武家義理物語」「日本永代蔵」「世間胸算用」「本朝二十不孝」「西鶴置土産」など。
目次
此道に。いろはにほへと
垣の中は松楓柳は腰付
形見は二尺三寸
ほか