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科学随筆の名手による短文集の傑作。「鼠と猫」「珈琲哲学序説」等30篇。
「宗教は往々人を酩酊させ官能と理性を麻痺させる点で酒に似ている。そうして、珈琲の効果は官能を鋭敏にし洞察と認識を透明にする点でいくらか哲学に似ている」(「珈琲哲学序説」)。近代文学史に輝く科学随筆の名手による短文の傑作選。写生文を始めた頃から昭和8年まで、寅彦の鳥瞰図ともいうべき作品を収録する。表題作および「電車と風呂」「鼠と猫」「石油ランプ」「流言蜚語」「病院風景」等30篇。解説・角川源義、有馬朗人
著訳者プロフィール
目次
まじょりか皿
電車と風呂
田園雑感
鼠と猫
ある日の経験
夢
断片 1
雑記
ある幻想曲の序
石油ランプ
解かれた象
鑢屑
流言ひ語
議会の印象
路傍の草
断片 2
備忘録
仁科狂想行進曲
化物の進化
野球時代
映画時代
ステッキ
ロプ・ノールその他
北氷洋の氷の破れる音
鉛をかじる虫
銀座アルプス
珈琲哲学序説
空想日録
病院風景
解説・角川源義、有馬朗人