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この教室で俺は英雄の相棒だった。だが彼女は死んだ――その遺志を残して。
霧宮澄御架――この高校を襲った怪奇現象に立ち向かった英雄とも言うべき美少女。一年前、突如として生徒たちの日常を崩壊させた《青春虚構具現症》――級友が引き起こす非現実的な現象を前に、俺・神波社は彼女の相棒として奔走した……進級直前、白い桜の舞い込む教室で、澄御架が命を落とすまで。
二年生となった俺は、彼女を喪った空虚感を拭えぬまま、無難に日々をやり過ごしていた。
だが、そんなある日、クラスで『消える女子生徒』がいるとの噂を耳にする。
それは一年前と同じ、平穏な毎日が失われるはじまりだった――なぁ、霧宮。
教えてくれ。
お前のいない教室で、誰がその跡を継げばいい?
著訳者プロフィール