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仏教の思想 3 空の論理<中観>

発売日
1997年02月21日
在庫なし
880
在庫がありません
ISBNコード
9784041985038
レーベル
角川ソフィア文庫
商品形態
文庫
サイズ
文庫判
商品寸法(横/縦/束幅)
105 × 149 × 14.5 mm
総ページ数
384ページ
ブッダが沈黙を守った事物の根本原理とは何か。大乗経典の原型といわれる『般若経』は、その最高の真実を「空」と捉えた。ナーガールジュナ(龍樹)は、「あらゆる存在は空である」という観点に立ち、その著『中論』では「空の思想」を理論的・合理的に展開し、論理全体を究極的に否定した上で、その根源に潜む神秘主義を肯定した。インドの大乗仏教思想の豊かな源泉の一つとなった中観派の思想をわかりやすく解説した入門書。

目次

文庫版 序
はしがき

第一部 瞑想と哲学   梶山 雄一
一章 空の思想
1 ナーガールジュナの人と年代
2 『般若経』の思想家たち
(1) 菩薩という人間像
(2) 六種のパーラミター
(3) 『般若経』の神秘主義
3 アビダルマの思想家たち
(1) 区別の哲学
(2) 本体の世界
二章 ナーガールジュナの思想
1 根本的立場
2 空の論理
(1) 依存性
(2) 本体の否定
(3) 原因と結果の否定
(4) 運動と変化の否定
(5) 主体とその作用の否定
(6) 主体と客体の関係の否定
(7) ことばと対象の関係の否定
(8) 本体の論理と現象の論理
3 ナーガールジュナの宗教
(1) 二つの真理
(2) まぼろしの世界
三章 中期中観派
1 『中論』の注釈家たち
2 帰謬論証派と自立論証派
3 バヴィヤの論証とその挫折
四章 後期中観派(瑜伽行中観派)
1 サムエの論争
2 哲学の階梯
3 ヨーガの階梯
4 光り輝く心

第二部 中観思想の立場   〈対談〉 梶山 雄一、上山 春平

第三部 中道の哲学   上山 春平
一章 無記と四諦
二章 無記と六十二見
三章 『中論』の課題
四章 縁起と空観
五章 八不
六章 中道
七章 空観と批判

参考文献
インド仏教史年表

解説   立川 武蔵