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新版 発心集 下 現代語訳付き

著者: 鴨 長明
訳注: 浅見 和彦
訳注: 伊東 玉美
発売日
2014年03月25日
在庫有り
お届け予定日
翌日以降出荷
1,232
ISBNコード
9784044001179
レーベル
角川ソフィア文庫
商品形態
文庫
サイズ
文庫判
商品寸法(横/縦/束幅)
105 × 149 × 14 mm
総ページ数
368ページ
『方丈記』の先に鴨長明が見たものは? 待望の文庫完全版!
鴨長明の思想が色濃くにじみ出た説話集『発心集』と、彼の生涯を映し出した随筆『方丈記』とは、ともに密接な関係にある。武蔵国、入間川の洪水の話では、『方丈記』の災害描写と共通する卓越した筆の冴えをみせ、臨場感にあふれた表現も注目される。長明が心の安定のために求めた「数奇」の境地は、「無常」の世界観ともに現代人の生き方にも大きな示唆を与えるに違いない。新たな訳と詳細な注を付した待望の文庫完全版。

目次

 凡例
発心集 第六
一 証空、師の命に替る事
二 后宮の半者、一乗寺僧正の入滅を悲しむ事
三 堀河院蔵人所の衆、主上を慕ひ奉り、入海の事
四 母子三人の賢者、衆罪を遁るる事
五 西行が女子、出家の事
六 侍従大納言幼少の時、験者の改請を止むる事
七 永秀法師、数奇の事
八 時光、茂光、数奇天聴に及ぶ事
九 宝日上人、和歌を詠じて行とする事 ならびに蓮如、讃州崇徳院の御所に参る事
一〇 室の泊の遊君、鄭曲を吟じて、上人に結縁する事
一一 乞者の尼、単衣を得て寺に奉加する事
一二 郁芳門院の侍良、武蔵野に住む事
一三 上東門院の女房、深山に住む事 穢土を厭ひ、浄土を欣ぶ事

発心集 第七
一 恵心僧都、空也上人に謁する事
二 同上人、衣を脱ぎ、松尾大明神に奉る事
三 中将雅通、法華経を持ち、往生の事
四 賀茂女、常住仏性の四字を持ち、往生の事
五 太子の御墓覚能上人、管絃を好む事
六 賢人右府、白髪を見る事
七 三井寺の僧、夢に貧報を見る事
八 道寂上人、長谷に詣で、道心を祈る事
九 恵心僧都、母の心に随ひ遁世の事
一〇 阿闍梨実印、大仏供養の時、罪を滅する事
一一 源親元、普く念仏を勧め、往生の事
一二 心戒上人、跡を留めざる事
一三 斎所権介成清の子、高野に住む事

発心集 第八
一 時料上人隠徳の事
二 ある上人、名聞のために堂を建て、天狗になる事
三 仁和寺西尾の上人、我執に依つて身を焼く事
四 橘逸勢の女子、配所に至る事
五 盲者、関東下向の事
六 長楽寺の尼、不動の験を顕はす事
七 ある武士の母、子を怨み、頓死の事 法勝寺の執行頓死の事 末代といへども卑下すべからざる事
八 老尼、死の後、橘の虫となる事
九 四条の宮の半者、人を咒咀して乞食となる事
一〇 金峯山に於て妻を犯す者、年を経て盲となる事
一一 聖梵、永朝、山を離れ、南都に住む事
一二 前兵衛尉、遁世往生の事
一三 ある上人、生ける神供の鯉を放ち、夢中に怨みらるる事
一四 下山の僧、川合の社の前に於て絶え入る事
(跋)

神宮文庫本
異一 新羅大明神、僧の発心を悦び給ふ事
異二 桓舜僧都、貧に依り往生したる事
異三 ある禅尼に、山王の御託宣の事
異四 侍従大納言の家に、山王不浄の咎めの事

補注
解説
鴨氏推定系図・鴨長明関係年表・京都周辺図
固有名詞索引