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空海「秘蔵宝鑰」 こころの底を知る手引き ビギナーズ 日本の思想

著者: 空海
訳者: 加藤 純隆
訳者: 加藤 精一
発売日
2010年04月24日
在庫有り
お届け予定日
翌日以降出荷
924
ISBNコード
9784044072131
レーベル
角川ソフィア文庫
商品形態
文庫
サイズ
文庫判
商品寸法(横/縦/束幅)
105 × 150 × 11 mm
総ページ数
288ページ
仏教の最高の教えへと導く、思想家空海の到達点を示す著作
真言密教をひろめる空海は、他の仏教思想との違いを明確にするため、こころをキーワードにして、さまざまな仏教思想を比較分類し、真言密教の優位を明確に説明づけた。本書『秘蔵宝鑰』である。秘められた蔵(真の仏の教え)を開く宝のカギの意で、真言密教を指す。空海は、宇宙の中心・大日如来の明るい光の中で、こころを正しく見直せば、毎日が新しい生活になる、と真言密教の効用を平易に説く。仏教史上の名著を訳文で読む。

目次

はじめに

秘蔵宝鑰 巻の上

序文
第一住心のすがた
第二住心から第九住心まで
第十住心
大日如来に帰依
十住心の名称と内容

第一章 異生羝羊心
第一住心の名前と内容
この住心の流転のすがた
特に男女・親子の関係について
第一住心の世界観とその姿
人間が十悪業を重ねているすがた
第一住心の人生観と世界観を批判する
第一住心の大綱
経論の典拠

第二章 愚童持斎心
第二住心の内容
節食して他に施す心
五常と五戒
五戒・十善
第二住心の大綱
第二住心の典拠

第三章 嬰童無畏心
第三住心の名前
天に昇ることを問う
天を説く教えも仏教の一部
経典の典拠
外道と仏法
諸天の数
仏教は因縁の中道による
四種の生天
第三住心の大綱
第三住心の典拠

秘蔵宝鑰 巻の中

第四章 唯蘊無我心
本物とにせ物の区別
声聞乗の教理
修行の内容
その悟りの心境
声聞乗の大綱
第四住心の典拠

十四問答
第一問答
第二問答
第三問答
第四問答
第五問答
第六問答
第七問答
第八問答
第九問答
第十問答
第十一問答
第十二問答
第十三問答
第一問に補足して
第六問の補足
第十四問答

第五章 抜業因種心
第五住心の大綱
無師独悟だが、他をいつくしむ心に欠ける
十二因縁の解説
第五住心の大綱
第五住心の典拠

秘蔵宝鑰 巻の下

第六章 他縁大乗心
第六住心の大綱
修行の五段階
第六住心の仏陀
第六住心の解説
第六住心の名前
第六住心の大綱
第六住心の典拠

第七章 覚心不生心
色即是空
無所得と八不
前の住心と比べる
第七住心の名前
第七住心の大綱
第七住心の典拠

第八章 一道無為心
良い教えも理解されない
『法華経』が説かれた事情
『法華経』の内容
第八住心の悟りの境地
第八住心の典拠
第八住心の主張者
第八住心の大綱

第九章 極無自性心
とらえがたき、わが心
第九住心の内容
『華厳経』の大意
第九住心の典拠(一)
華厳宗の成立
第九住心の大綱
第九住心の典拠(二)

第十章 秘密荘厳心
第十住心の大綱
第十住心の典拠
金剛界三十七尊
般若の十六空
阿字本不生と阿字の五転
阿字観
五相成身観
三摩地法
第十住心の典拠
菩提心の功徳
問答の形式で第十住心を説明する

原文 訓み下し

あとがき