- ISBNコード
- 9784044094232
- レーベル
- 角川ソフィア文庫
- 商品形態
- 文庫
- サイズ
- 文庫判
- 商品寸法(横/縦/束幅)
- 105 × 149 × 11.0 mm
- 総ページ数
- 288ページ
聖地を訪れる前に、不思議な力を秘めた言葉を読んでみよう。
言葉には、不思議な根源的創造力がある。たった1人の本当の神さまを探し求めた宮沢賢治、信仰と宗教の違いを問いかけた美輪明宏、自由の魅惑と苦悩を冷徹に突き詰めたドストエフスキー……。彼らのあらわす言葉には、人間、死者、そして自然界をも鎮める「言霊の力」がある。霊性を見つめる言葉をつないだ時、何が見えてくるのか。宗教・哲学・芸術の世界を自在に横断しながら、その底に流れる言霊の力を発見する。
目次
文庫版のためのまえがき
序 章 ジョバンニの生成
──銀河の「孔」を抜けて
宮沢賢治の言霊
孤独
銀河の「孔」と喪失
愛と世界、あるいは智慧と帰還
第一章 折口信夫
──呪力と魂乞ひ
「乞丐相」と鎮魂の文学
「まれびと」の文学
冥きナルシスの「口ぶえ」
「魂乞ひ」と『死者の書』
「魂呼ばひ」の声と言葉
第二章 三島由紀夫
──エロスとしての死
折口信夫と三島由紀夫の「不気味」
「最大の敵手」高橋和巳と三島由紀夫
美と金閣
『豊饒の海』の「輪廻転生」と何もない「庭」
第三章 中上健次
──「路地」の両義性
三島由紀夫から中上健次までの「日本」
「音の人」中上健次と天皇
エロスとタナトスの境界と他界の女
血と海の彼方へ
第四章 高橋和巳
──生涯にわたる阿修羅として
「捨子」からの出発
『邪宗門』──「捨子」の「世直し」運動
『日本の悪霊』──革命的精神の挫折と虚無
自己否定と自己解体の彼方へ
第五章 ドストエフスキー
──自由と聖性への「ふみ越え」
「自由」の「悲劇」
ヨハネ型の作家
新しい言葉と「ふみ越え」としての罪
自由と虚無の接線と距離
第六章 ニーチェ
──哄う預言者
虚無と自由の使徒「超人」ツァラトゥストラ
ドストエフスキーからニーチェへ──苦悩からの解放と孤独
哄う身体
アンチ・キリストの夢と狂気
第七章 バタイユ
──稲妻のエロティシズム
目玉のエロスと神学
『気狂いピエロ』と稲妻と虚空
死の魅惑と「過剰」
呪いと霊的交通
第八章 ロートレアモン
──殺人の神学
悪の文学と神への叛逆
マルドロールと酒鬼薔薇聖斗
マルドロールの「初恋」と悪のエロス
悪の詩篇と善の詩学
第九章 寺山修司
──「完全な死体」へ向かう言葉
マルドロールと演劇的想像力
地獄的想像力の行方
「完全な死体」をめざす生
生涯にわたるロートレアモン主義者として
第十章 美輪明宏
──美の信仰と仏性と
「毛皮のマリー」と『紫の履歴書』
寺山修司と三島由紀夫とマリア観音
「信仰」と「宗教」の違い
美と霊性と仏法
第十一章 宮内勝典
──始祖鳥のまなざし
九州の「火」と異界遍歴の文学
「南風」に乗って異界を目指す「始祖鳥」
など
第十二章 山尾三省
──三つ星の祈り
土と風の光学
新神仏習合論者として
など
第十三章 出口王仁三郎
──スサノヲぶりと大化物
オリオンと大宇宙の声音
など
終 章 包越としての霊性
──宮沢賢治における宗教と芸術と科学
宮沢賢治の宗教
など
あとがき
引用・参考文献
序 章 ジョバンニの生成
──銀河の「孔」を抜けて
宮沢賢治の言霊
孤独
銀河の「孔」と喪失
愛と世界、あるいは智慧と帰還
第一章 折口信夫
──呪力と魂乞ひ
「乞丐相」と鎮魂の文学
「まれびと」の文学
冥きナルシスの「口ぶえ」
「魂乞ひ」と『死者の書』
「魂呼ばひ」の声と言葉
第二章 三島由紀夫
──エロスとしての死
折口信夫と三島由紀夫の「不気味」
「最大の敵手」高橋和巳と三島由紀夫
美と金閣
『豊饒の海』の「輪廻転生」と何もない「庭」
第三章 中上健次
──「路地」の両義性
三島由紀夫から中上健次までの「日本」
「音の人」中上健次と天皇
エロスとタナトスの境界と他界の女
血と海の彼方へ
第四章 高橋和巳
──生涯にわたる阿修羅として
「捨子」からの出発
『邪宗門』──「捨子」の「世直し」運動
『日本の悪霊』──革命的精神の挫折と虚無
自己否定と自己解体の彼方へ
第五章 ドストエフスキー
──自由と聖性への「ふみ越え」
「自由」の「悲劇」
ヨハネ型の作家
新しい言葉と「ふみ越え」としての罪
自由と虚無の接線と距離
第六章 ニーチェ
──哄う預言者
虚無と自由の使徒「超人」ツァラトゥストラ
ドストエフスキーからニーチェへ──苦悩からの解放と孤独
哄う身体
アンチ・キリストの夢と狂気
第七章 バタイユ
──稲妻のエロティシズム
目玉のエロスと神学
『気狂いピエロ』と稲妻と虚空
死の魅惑と「過剰」
呪いと霊的交通
第八章 ロートレアモン
──殺人の神学
悪の文学と神への叛逆
マルドロールと酒鬼薔薇聖斗
マルドロールの「初恋」と悪のエロス
悪の詩篇と善の詩学
第九章 寺山修司
──「完全な死体」へ向かう言葉
マルドロールと演劇的想像力
地獄的想像力の行方
「完全な死体」をめざす生
生涯にわたるロートレアモン主義者として
第十章 美輪明宏
──美の信仰と仏性と
「毛皮のマリー」と『紫の履歴書』
寺山修司と三島由紀夫とマリア観音
「信仰」と「宗教」の違い
美と霊性と仏法
第十一章 宮内勝典
──始祖鳥のまなざし
九州の「火」と異界遍歴の文学
「南風」に乗って異界を目指す「始祖鳥」
など
第十二章 山尾三省
──三つ星の祈り
土と風の光学
新神仏習合論者として
など
第十三章 出口王仁三郎
──スサノヲぶりと大化物
オリオンと大宇宙の声音
など
終 章 包越としての霊性
──宮沢賢治における宗教と芸術と科学
宮沢賢治の宗教
など
あとがき
引用・参考文献