帝国のカーブ 「超限戦」時代に見るアメリカの「金融戦」の本質

帝国のカーブ 「超限戦」時代に見るアメリカの「金融戦」の本質

著者: 喬良
訳者: Liu Qi
1,980円(税込)
発売日2023年09月21日

数量:

ほしいものリストに追加
電子書籍をブックウォーカーで購入

利用可能なお支払方法

クレジット(3Dセキュア) 代引き コンビニ atone キャリア 楽天Edy モバイルSuica Amazon Pay
  • ISBN コード : 9784041108659
  • サイズ : 四六判 総ページ数: 200ページ
  • 商品寸法(横/縦/束幅): 128 × 188 × 20.5 mm
  • ※総ページ数、商品寸法は実際と異なる場合があります

ベストセラー『超限戦』著者、喬良による米国の金融戦を書いた最新刊!

アメリカは帝国だろうか? 

そうだと答える人もいれば、そうではないと答える人もいるだろう。アメリカは以前のいかなる帝国とも異なり、海外に植民地を一つも持っていないし、戦争を通して占領した国から公然と資源や財産を略奪せず、また占領地の人を奴隷のように酷使していない。これらの点を見れば、アメリカはまったく帝国には見えない。

しかし、これによってアメリカは帝国ではないと判断すれば、アメリカはなぜ覇権を執拗に追い求め、そしてこの覇権を確実に手に入れたのだろうか? 現在までの40年余りにわたり、アメリカは米ドルを用いて金融システムを構築し、全世界を人類史上類を見ない金融文明へと導き、全世界から利益を獲得してきたのだ。

それでは、アメリカはいかにして有史以来最も強大な新興帝国になったのであろうか。

【目次】
日本語版への序文
序文 「帝国」が時代遅れの話題になろうとしている時
前書き 「9・11」はアメリカが衰退へと向かう転換点となった
帝国の歴史 古い欧州の没落とアメリカの勃興
金融植民 貨幣の歴史的ロジックとその軌跡
金融という魔法の杖
砲煙の背後 アメリカは何のために戦ったのか
世紀の問いかけ 金融戦と陰謀論
復興かそれとも衰退か アメリカは戦略の転換によって弱体化を避けられるか
台頭するのは誰か アメリカが自分を倒した時に中国はなにをすべきか

著訳者プロフィール

●喬良:中国人民解放軍国防大学教授、空軍少将。魯迅文学院、北京大学卒業。文学作品や軍事・経済理論の著作は600万字を超え、代表作は長編小説『末日の門』、中編小説『霊旗』など。共著となる理論書『超限戦』は世界中でベストセラーとなった。
●Liu Qi:中国北京市生まれ。北京第二外国語大学日本語学科卒業。上智大学大学院文学研究科博士後期課程修了。現在、翻訳著述業のほか日本大学非常勤講師。

目次

日本語版への序文
序文 「帝国」が時代遅れの話題になろうとしている時
前書き 「911はアメリカが衰退へと向かう転換点となった

帝国の歴史 古い欧州の没落とアメリカの勃興
資本という方式で戦争を理解していた
軽視された資源と資本の力
同盟国 血と資本の劣勢
連合国 債権国から債務国に落ちた
唯一の受益者はアメリカだけ


金融植民 貨幣の歴史的ロジックとその軌跡
新植民主義 「紙」幣を用いて実物と交換する
経済のグローバル化の本質は米ドルのグローバル化


金融という魔法の杖 アメリカの国家としての在り方
ドル指数の周期律 「ジェットコースター」と「羊毛刈り」の原理
米ドル禍1 南米の金融危機
米ドル禍2 東南アジアの金融危機
金融危機は三回目の「羊毛刈り」を台無しにした


砲煙の背後 アメリカは何のために戦ったのか
イラク戦争を起こしたのは石油のため? 答えはノーだ
コソボ戦争の矛先はユーロだった
アフガンでの反テロ戦はアメリカに対する世界資本の信頼を取り戻すためだった
「Prompt Global Strike」は迅速な打撃によって資本の流れをコントロールするもの


世紀の問いかけ 金融戦と陰謀論
誰が貨幣を用いて世界を脅迫しているのか
金融戦とは戦略のツールかそれとも大げさな比喩か
陰謀論自体が陰謀なのだ
「金融植民」は大げさな話かそれとも現実か
中国人の富はいかにしてウォール街に流れていくのか
かつてない酷寒の冬が到来しつつある

復興かそれとも衰退か アメリカは戦略の転換によって弱体化を避けられるか
賢明にしてやむを得ない選択 戦略の重心をアジアにシフト
アメリカに戦略の転換を促した複数の要因
戦略的な収縮の態勢に基づく新しい軍事戦略
深遠な展望 今度こそ本当に衰退していくのか


台頭するのは誰か アメリカが自分を倒した時に中国はなにをすべきか
ポール・ケネディの予言はなぜ当たらなかったのか
金融経済は通貨覇権のうまい汁を吸い尽くした
欧米の反目による資本の争奪と金融資本主義の崩壊
インターネットは画期的なイノベーションであり最後の帝国を消滅させるものとなる
中国が幸運に恵まれることへの願い



訳者あとがき
参考文献
最近チェックした商品