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余命1ヶ月。天国に近いこの場所で、死を待つ人に、私ができること。
天国に近いこの場所は、今日も命のにおいで満ちていた――。緩和ケア病棟で看護師をする倉田さんの仕事は、余命宣告をうけた患者さんのケアをし、その最期の時まで寄り添うこと。チームカンファレンス、介助、エンゼルケア。ときに複雑な事情を抱える患者と家族に向き合いながら、いくつもの死を見送ってきた。
この静かな病棟で、ある日起きた幽霊騒ぎ。出所不明の噂は、患者、主治医、新人看護師、配達中の売店スタッフまでを巻き込んで、棟内に波紋を広げていき……。誰にも等しく訪れる〈最後の夜〉を描いた、号泣必至の感動作。
著訳者プロフィール
目次
二章 幽霊の咲く季節
三章 余命の使い道
四章 そして最後の夜が来る
エピローグ