- ISBNコード
- 9784040755274
- レーベル
- ファンタジア文庫
- 商品形態
- 文庫
- サイズ
- 文庫判
- 商品寸法(横/縦/束幅)
- 105 × 149 × 16.8 mm
- 総ページ数
- 358ページ
「おはよ」今日も彼女の声から始まる
春になり、私には”できないこと”が増えた。ルームメイトになった宮城との距離は、前よりずっと近いはずなのにどこか気まずくて。触れることも、キスすることも、会話さえもままならない。これまでの当たり前を取り戻すために、五千円に代わる新たな言い訳が――新しいルールが私たちには必要だ。
春になり、私には”分からないこと”が増えた。使われていなかった五千円とルームメイトになった仙台さん。その事実は、当たり前のように解釈していたこの関係を、180度違うものに変えてしまって。どうしてあの時、仙台さんは――今更湧き上がる疑問の答えを、私は知りたいのかどうかも分からない。
春になり、私には”分からないこと”が増えた。使われていなかった五千円とルームメイトになった仙台さん。その事実は、当たり前のように解釈していたこの関係を、180度違うものに変えてしまって。どうしてあの時、仙台さんは――今更湧き上がる疑問の答えを、私は知りたいのかどうかも分からない。