平安時代のシルクロード・ブーム。平安貴族は何にあこがれたのだろうか？

〈目次〉
プロローグ　平安のシルクロードへ
１　シルクロードの秘宝に憑かれた男たちの話──『竹取物語』の男たち
一　ペルシアにある仏鉢に憑かれた男の巻
二　エリュトゥラー海彼方の島にある珠の枝に憑かれた男の巻
三　ローマ帝国産アスベスト製衣に憑かれた男の巻
四　西アジアの竜の首の珠に憑かれた男の巻
五　インド洋の子安貝に憑かれた男の巻
六　文武朝の王朝シルクロード・ブームの巻
２　シルクロードに彩られた王朝貴族の話──『宇津保物語』の清原俊蔭一門
一　宝蔵の槙
二　俊蔭波斯国漂着の巻
三　ペガサスの巻
四　樹下落人の巻
五　生命の樹の巻
六　シルクロードを更に西への巻
七　鷹の予言の巻
　鷹と英雄神話／鷹と天地創造神話／二つの王朝創始と
八　山中洞窟の巻
九　金・銀・宝石の巻
一〇　シルクロードの楽の巻
一一　シルクロードの舞楽の巻
一二　美女争奪の巻
一三　三条京極の金殿玉楼の巻
一四　波濤を越える波斯船の巻
エピローグ　シルクロード古譚の東進
参考文献
図版出典
あとがき

●山口　博：１９３２年、東京生まれ。富山大学、新潟大学を経て、聖徳大学教授・言語文化研究所長。富山大学名誉教授。著書に『王朝歌壇の研究』（桜楓社）、『王朝貴族物語』（講談社現代新書）、『万葉集の誕生と大陸文化』（角川選書）、『万葉集のなかの縄文発掘』（小学館）など。