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無心ということ

836円(税込)
発売日2007年09月22日

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  • ISBN コード : 9784044076016
  • サイズ :文庫判    総ページ数: 240
  • 商品寸法(横/縦/束幅): 105 × 149 × 9.5 mm
  • ※総ページ数、商品寸法は実際と異なる場合があります

通俗な宗教論に斬り込み、宗教の本質を解明する、大拙、円熟期の名著

「無心」とはどのような意味か。無心を東洋精神文化の軸と捉える大拙が、仏教生活の体験を通して、禅、浄土教、日本や中国の思想へと考察の輪を広げながら、その宗教的意味を明らかにする。浄土教、親鸞の研究にも優れた業績をあげる大拙は、本書で禅と浄土教を結び付けた独創的な禅浄一致の思想を巧みに展開させながら、誰もが知っておきたい、宗教的考え方の本質を爽やかに解き明かしている。解説・末木文美士

著訳者プロフィール

●鈴木 大拙:明治3年石川県生まれ。東京帝国大学在学中に円覚寺にて参禅し、大拙の道号を受ける。国内ばかりでなく海外の大学でも教壇に立ち、仏教や禅思想を普及させた。昭和41年没。『鈴木大拙全集 増補新版』全40巻(岩波書店)。

目次



第一講 無心とは何か
無心の意味
無心の表現
宗教生活としての受動性
宗教の極致
分別を越える
浄土のありか
浄土の内容
不可思議の妙味
無限の開展と永遠の願い
十万億土
解脱と自由
無心の境地
最後心の見方
飛躍横超
大安楽境

第二講 無心の探求
三種の無心(心理学的・倫理学的・宗教的)
無我と無責任
最高の体験
身心脱落
「心無心」「心非心」
無住無所得
現代と無住思想
達摩の「無心論」
心木石の如し
支那の無心思想
夢幻か実在か
無心にして生きる世界
極楽へ往生すること
不死

第三講 無心の活動
趙州和尚の話
灌渓の話
無心の活動
無分別の作用
浄土と無心
弥陀の本願
往生の決定
「菩薩子喫飯来」
機根の問題
宗教的体験の根本義

第四講 無心の完成
極楽の実在性
極楽と娑婆
往生の意義
往生の因
自然法爾と無心の世界
「自然法爾」の端的
仏智不思議の世界
無心完成の世界
生死は仏のおん命
浄ララのところ
光明の顕現
剣法と無心
禅の活用と日支印の特色
非論理の徹底
矛盾矛盾に非ず
無分別の境を通して
無心と往生と悟徹
梅巌の心学と無心
堵庵の思案なしと無心
心学と禅
洒脱自在

第五講 無心の生活
無心と本能
幼児と無心
無心と生活の矛盾
無心の活用
人間的無心と天地の心
意識と価値世界の出現
矛盾のままの無心

第六講 無心の体験
無心の掴み方
無心と心意識との関係
無心の無自覚性
般若の知恵
阿頼耶識と光明
光明・無心・絶対
無分別の分別
体験の世界
神秘的直観、直覚に非ず
呵呵大笑
東洋的心理

結語
無心と道……色即是空

解説(旧版) 古田 紹欽
解説  末木文美士