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東条英機と阿片の闇

発売日
2012年05月25日
在庫なし
901
在庫がありません
ISBNコード
9784044058050
レーベル
角川ソフィア文庫
商品形態
文庫
サイズ
文庫判
商品寸法(横/縦/束幅)
105 × 149 × 12.5 mm
総ページ数
320ページ
戦時宰相「東条英機」をめぐる権力の構図と昭和史の闇を暴く!
日米開戦の是非が問われたとき、東条の思考は、事態の安定化に向け、さらなる既成事実を積み上げていくのみに限られていた。「断じて負けぬ。負けてたまるもんか!」。生真面目で規律至上主義、一度決めたことは迷うことなく実現に全力を傾ける。その根底にあるのは軍組織の保持と共産主義への恐怖、ただその二つ。そして背後には阿片の黒い金が蠢いていた――。戦時宰相「東条英機」と昭和史の闇に迫る、渾身のドキュメント。

目次

はじめに

第一章 浮上してきた東条
  巡り合わせ
  皇道派と統制派の対立
  山下・本間の眠る地
  天皇機関説
  東条と満州
  「ここはお国を何百里」

第二章 二・二六事件
  満州で聞いた大事件
  電光石火の早業
  「赤い思想」の脅威
  ゾルゲ事件

第三章 日華事変への道
  甘粕正彦と岸信介
  若き日の東条
  たぐいまれな努力家
  訓練されたシェパード
  事変勃発
  持久戦の深い淵

第四章 阿片の闇
  東条兵団
  名前もない妙な会
  阿片を牛耳る甘粕機関
  巧妙な濾過器
  葬られた公然の秘密
  GHQの調査
  東条と黒い金
  悪の花

第五章 戦場の東条
  強気の指揮官と異才
  ミス人事の連鎖反応
  急浮上したラッキー・ボーイ
  泥沼化する事変

第六章 行き詰まる大日本帝国
  痛恨の三国同盟
  『昭和天皇独白録』の真相
  「死なばもろとも」
  錯綜する思惑
  南部仏印進駐の無謀
  松岡の戦略
  「戦争はやってみないと分からない」

第七章 風雲急を告げる荒波
  若き宰相近衛文麿
  聡明なる馬鹿者
  東条・近衛の対立
  再度の撤兵拒否
  大命降下
  グルーはどう見ていたのか

第八章 開戦前夜
  「主戦論を抑えられるのは東条しかいない」
  首相東条の苦悩
  運命のハル・ノート
  万事休す
  開戦の朝

第九章 戦時下の東条
  必勝の信念
  ミッドウェーの敗北を知らず
  独裁者への道
  小心者の強がり
  吹き荒れた懲罰の嵐
  「私への批判は、陛下への批判」
  東条暗殺計画
  未遂に終わった襲撃事件

第十章 終焉に向かって
  「戦陣訓」に散った人びと
  学徒出陣壮行会
  雨中の記憶
  「君の方が辞めろ」
  未練を書き綴る
  アメリカに賭けた天皇
  終焉のとき
  聖断下る

第十一章 終 戦
  娘婿
  戦争責任の行方
  自決回避の説得

第十二章 東京裁判
  統帥権の解釈
  キーナンとの一騎打ち
  天皇を護り通した東条
  裁判後の心境を語る
  判決
  最期のとき

あとがき
参考文献