万葉集で親しむ大和ごころ
喜怒哀楽の生々しい感情を詠んだ歌から、万葉人の心を感じる
定価:
968円(税込み)
発売日:2015年09月24日
- ISBN コード : 9784044054106
- サイズ : 文庫判 総ページ数: 224ページ
- 商品寸法(横/縦/束幅): 105 × 149 × 9.0 mm
- ※総ページ数、商品寸法は実際と異なる場合があります
●上野 誠:1960年、福岡県生まれ。國学院大学大学院文学研究科博士課程後期単位修得満期退学。文学博士。現在、奈良大学文学部国文学科教授。研究テーマは万葉挽歌の史的研究と万葉文化論。第12回日本民俗学会研究奨励賞、第15回上代文学会賞、第7回角川財団学芸賞受賞。『万葉挽歌のこころ──夢と死の古代学』(角川選書)、『はじめて楽しむ万葉集』(角川ソフィア文庫)、『万葉びとの奈良』(新潮選書)など著書多数。近年執筆したオペラ『遣唐使』の脚本や小説『天平グレート・ジャーニー』(講談社)も好評を博す。今、最も注目される万葉学者。
プロローグ 心をめぐる古代への旅
第一章 万葉びとの喜び
一 藤原鎌足の喜色満面
二 雪にはしゃぐ万葉びと
三 恋人がやってくる!
第二章 万葉びとの怒り
一 つばを吐いて怒り、そして呪う姫
二 皇后はどうしてそんなに怒ったのか
三 金しだいの世の中
四 嫉妬と怒りと
第三章 万葉びとの哀しみ
一 フラレ虫の歌
二 聖徳太子のかなしみ
第四章 万葉びとの楽しみ
一 郊外で楽しむ
二 宴会で楽しむ
エピローグ 感情表現の歴史
文庫版あとがき
『万葉集』1200年目のベストセラーに。
恋に生きる素晴らしさと怖さを悟り、それを笑う余裕を持っていた万葉びと。彼らは「心」をどのように理解していたのだろうか。男女の愛における嫉妬と裏切り、ユーモア、別れの悲しみ、怒り……現代にも通じる、喜怒哀楽の感情を詠んだ歌からは、千年以上も前の万葉びとの、日本人らしい自然で素直な心の綾を感じることができる。遺された多くの万葉歌を通じて、生きる喜びにあふれた万葉びとの豊かな感情の動きを読み解く。『万葉にみる男の裏切り・女の嫉妬』を改題。