陰謀の日本中世史

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陰謀の日本中世史

968円(税込)
発売日2018年03月09日
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  • ISBN コード : 9784040821221
  • サイズ : 新書判 総ページ数: 344ページ
  • 商品寸法(横/縦/束幅): 108 × 173 × 14.9 mm
  • ※総ページ数、商品寸法は実際と異なる場合があります

俗説、一蹴! 『応仁の乱』の著者が史上有名な陰謀を分析、陰謀論を論破!

ベストセラー『応仁の乱』の著者、構想三年の書き下ろし!

本能寺の変に黒幕あり? 
関ヶ原は家康の陰謀?
義経は陰謀の犠牲者?
俗説、一蹴!
『応仁の乱』の著者が史上有名な“陰謀”をたどりつつ、
“陰謀論”を徹底論破する。

史実とフィクションは明瞭に違う!
◆本能寺の変に黒幕あり?→いない。光秀をバカにしすぎ
◆関ヶ原は家康の陰謀? →違う。家康も追い詰められていた
◆義経は陰謀の犠牲者? →誤り。義経の権力は砂上の楼閣だった

他、
■足利尊氏=陰謀家説は疑わしい
■後醍醐天皇は黒幕ではなく被害者だった!?
■富子はスケープゴートにされた
■騙されやすかった信長
■「三成が家康の伏見屋敷に逃げ込んだ」は俗説
■「小山評定」は架空の会議

「事実」はドラマや小説より面白い。
陰謀論の誤りを最新学説で徹底論破!!
トンデモ説やフェイクニュースが溢れる世の中で騙されないために。
陰謀論の法則まで明らかにする、必読の歴史入門書!

著訳者プロフィール

●呉座 勇一:1980年(昭和55年)、東京都に生まれる。東京大学文学部卒業。同大学大学院人文社会系研究科博士課程修了。博士(文学)。専攻は日本中世史。現在、国際日本文化研究センター助教。『戦争の日本中世史』(新潮選書)で角川財団学芸賞受賞。『応仁の乱』(中公新書)は47万部突破のベストセラーとなった。他書『一揆の原理』(ちくま学芸文庫)、『日本中世の領主一揆』(思文閣出版)がある。

目次

まえがき
第一章 貴族の陰謀に武力が加わり中世が生まれた
第一節 保元の乱
崇徳と頼長に謀反の意思はなかったetc
第二節 平治の乱
平清盛の熊野参詣に裏はない/後白河黒幕説は成り立たないetc.

第二章 陰謀を軸に『平家物語』を読みなおす
第一節 平氏一門と反平氏勢力の抗争
清盛が陰謀をでっちあげた/以仁王の失敗は必然だったetc
第二節 源義経は陰謀の犠牲者か
後白河は頼朝の怒りを予想していなかった/源義経の権力は砂上の楼閣だったetc

第三章 鎌倉幕府の歴史は陰謀の連続だった
第一節 源氏将軍家断絶
源頼家暴君説は疑問/策士・時政が策に溺れた「牧氏事件」etc
第二節 北条得宗家と陰謀
時頼黒幕説は穿ちすぎ/霜月騒動は正規戦だったetc

第四章 足利尊氏は陰謀家か
第一節 打倒鎌倉幕府の陰謀
後醍醐の倒幕計画は二回ではなく一回/尊氏は後醍醐の下で満足していたetc
第二節 観応の擾乱
尊氏がつくった北朝は尊氏の手で葬られた/足利尊氏=陰謀家説は疑わしいetc

第五章 日野富子は悪女か
第一節 応仁の乱と日野富子
日野富子は足利義視に接近していた/足利義政は後継者問題を解決していたetc
第二節 『応仁記』が生んだ富子悪女説
史実は『応仁記』と正反対/富子悪女説が浸透した三つの理由etc

第六章 本能寺の変に黒幕はいたか
第一節 単独犯行説の紹介
ドラマで好まれる光秀勤王家説と光秀幕臣説etc
第二節 黒幕説の紹介
一九九〇年代に登場した朝廷黒幕説/「足利義昭黒幕説」は衝撃を与えた/荒唐無稽すぎるイエズス会黒幕説etc
第三節 黒幕説は陰謀論
黒幕説の特徴/近年主流化しつつある四国政策転換説/空論etc

第七章 徳川家康は石田三成を嵌めたのか
第一節 秀次事件
豊臣秀次は冤罪だった/新説「秀吉は秀次の命を奪う気はなかった」etc
第二節 七将襲撃事件
「三成が家康の伏見屋敷に逃げ込んだ」は俗説etc       

第三節 関ヶ原への道
「内府ちがいの条々」で家康は窮地に陥った/「小山評定」は架空の会議/転換点は岐阜城攻略戦etc

終章 陰謀論はなぜ人気があるのか?
第一節 陰謀論の特徴
因果関係の単純すぎる説明/論理の飛躍/結果から逆行して原因を引き出す/挙証責任の転嫁
第二節 人はなぜ陰謀論を信じるのか
インテリ、高学歴者ほど騙されやすい/疑似科学との類似性/専門家の問題点etc

あとがき
主要参考文献
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