- ISBNコード
- 9784041086155
- 商品形態
- 一般書
- サイズ
- 四六判
- 商品寸法(横/縦/束幅)
- 128 × 188 × 22.7 mm
- 総ページ数
- 256ページ
聖人(マザーテレサ)にされた母は、ひとりの「人間」でいたかった――。
聖人(マザーテレサ)にされた母は、「人間」でいたかった。
圧倒的な善行を施す一人の女性。だが、その原点は一切謎に包まれていた。
秘してきた情と業に迫り、偶像を求め、作り、弄ぶ時代を撃つ。
●「ただいま」「おかえり」を知らずに育った子。
●小学生で覚せい剤を親からうたれた子
●モヤシを盗んで飢えをしのいだ子 etc.
彼らを救ったマザーテレサと呼ばれる人がいる。
本名よりも「ばっちゃん」の通称で知られる女性、中本忠子。
彼女は広島市にあるアパートを拠点に約四〇年にわたり、非行少年をはじめ、
生きづらさを抱える人たちに無償で手料理を提供し、生活の立て直しを支援し続けてきた。
その圧倒的な善行はメディアに取り上げられ、意に反して急速に聖人化される。
ところが、肝心の活動の動機は一切謎のままだった。
本人、親族、そして「家」に集う人々へ取材を重ね、秘してきた情と業に初めて迫る。
それは、偶像を求め、作り、持ち上げては貶める時代の闇を払うことでもあった!
称賛か嘲笑か。二極化する時代、偶像化された者は、その虚像に囚われ続けなければならないのか!?
渾身のルポルタージュ!
【目次】
序 章 「ばっちゃん」と「中本忠子」――二十五秒のスピーチを聞いて
第一章 基町の家――卵焼きを囲んで
第二章 孤独と空腹――立ち直りのために「立て直す」
第三章 「木に登ったが下りられず」――ドーナツの穴を埋め続けて
第四章 平和都市ヒロシマの足下――人々は見捨てられてきた
第五章 母の背中――息子も里親になった
第六章 ルーツ――お嬢様から母に
第七章 遠いところで――祈りは皿に込められた
終 章 家族――よその子であれ、わが子であれ
あとがき
主要参考文献
圧倒的な善行を施す一人の女性。だが、その原点は一切謎に包まれていた。
秘してきた情と業に迫り、偶像を求め、作り、弄ぶ時代を撃つ。
●「ただいま」「おかえり」を知らずに育った子。
●小学生で覚せい剤を親からうたれた子
●モヤシを盗んで飢えをしのいだ子 etc.
彼らを救ったマザーテレサと呼ばれる人がいる。
本名よりも「ばっちゃん」の通称で知られる女性、中本忠子。
彼女は広島市にあるアパートを拠点に約四〇年にわたり、非行少年をはじめ、
生きづらさを抱える人たちに無償で手料理を提供し、生活の立て直しを支援し続けてきた。
その圧倒的な善行はメディアに取り上げられ、意に反して急速に聖人化される。
ところが、肝心の活動の動機は一切謎のままだった。
本人、親族、そして「家」に集う人々へ取材を重ね、秘してきた情と業に初めて迫る。
それは、偶像を求め、作り、持ち上げては貶める時代の闇を払うことでもあった!
称賛か嘲笑か。二極化する時代、偶像化された者は、その虚像に囚われ続けなければならないのか!?
渾身のルポルタージュ!
【目次】
序 章 「ばっちゃん」と「中本忠子」――二十五秒のスピーチを聞いて
第一章 基町の家――卵焼きを囲んで
第二章 孤独と空腹――立ち直りのために「立て直す」
第三章 「木に登ったが下りられず」――ドーナツの穴を埋め続けて
第四章 平和都市ヒロシマの足下――人々は見捨てられてきた
第五章 母の背中――息子も里親になった
第六章 ルーツ――お嬢様から母に
第七章 遠いところで――祈りは皿に込められた
終 章 家族――よその子であれ、わが子であれ
あとがき
主要参考文献
目次
序 章 「ばっちゃん」と「中本忠子」――二十五秒のスピーチを聞いて
第一章 基町の家――卵焼きを囲んで
卵焼きは子も親も受け止める/基町の家は子ども食堂にあらず/そのままかじったインスタントラーメン/検察庁で鉢合わせ/もう一つの卵焼きが定着するまで/少年院でつくった親子丼/台所に変化が起きた
第二章 孤独と空腹――立ち直りのために「立て直す」
広島・基町という場所/お腹が減るとシンナーを吸う子/愛称「ばっちゃん」をつけた張本人/「ただいま」と「おかえり」を知らなかった/温かい味噌汁がうれしかった/「お兄ちゃんだけどお父さんみたい」/「ばっちゃん」が有名人になって/深まる謎
第三章 「木に登ったが下りられず」――ドーナツの穴を埋め続けて
弱者の受け皿がない社会/「大人でも行ってええですか」/小学生で打たれた覚せい剤/更生保護施設に「帰る」/ふさがらないドーナツの穴/出奔/「本当の生き様」というヒント
第四章 平和都市ヒロシマの足下――人々は見捨てられてきた
差別/モヤシを盗んで生で食べた/「ばっちゃん、親分から」/招かれなかった結婚式/全身の入れ墨が隠したかったもの/軍都から平和都市への「復興」の陰で/嵐の中でも
第五章 母の背中――息子も里親になった
死別と生別/母は叱らなかった/寂しかった息子/里子とともに成長する/「おふくろに育てられた記憶がない」
第六章 ルーツ――お嬢様から母に
疑問/血の繋がらない祖母/弟との金策/共鳴の理由/父の料亭は東洋一の軍港にあった/写真の姉は「おしゃれ」だった/被爆者手帳と父/空白の背後にあった事情
第七章 遠いところで――祈りは皿に込められた
息子たちとの邂逅/父や母がおらずとも/親子を「美談にするのは無理」/母の軌跡と広島名物/店には警察官も暴力団員もやってきた/息子への祈り
終 章 家族――よその子であれ、わが子であれ
天命/「私、そこまで立派じゃないもん」/母を誇りに思えばこそ/赤心/カミングアウト/一人の母親としての荷を下ろす/みんな「うちの子」
あとがき
主要参考文献
第一章 基町の家――卵焼きを囲んで
卵焼きは子も親も受け止める/基町の家は子ども食堂にあらず/そのままかじったインスタントラーメン/検察庁で鉢合わせ/もう一つの卵焼きが定着するまで/少年院でつくった親子丼/台所に変化が起きた
第二章 孤独と空腹――立ち直りのために「立て直す」
広島・基町という場所/お腹が減るとシンナーを吸う子/愛称「ばっちゃん」をつけた張本人/「ただいま」と「おかえり」を知らなかった/温かい味噌汁がうれしかった/「お兄ちゃんだけどお父さんみたい」/「ばっちゃん」が有名人になって/深まる謎
第三章 「木に登ったが下りられず」――ドーナツの穴を埋め続けて
弱者の受け皿がない社会/「大人でも行ってええですか」/小学生で打たれた覚せい剤/更生保護施設に「帰る」/ふさがらないドーナツの穴/出奔/「本当の生き様」というヒント
第四章 平和都市ヒロシマの足下――人々は見捨てられてきた
差別/モヤシを盗んで生で食べた/「ばっちゃん、親分から」/招かれなかった結婚式/全身の入れ墨が隠したかったもの/軍都から平和都市への「復興」の陰で/嵐の中でも
第五章 母の背中――息子も里親になった
死別と生別/母は叱らなかった/寂しかった息子/里子とともに成長する/「おふくろに育てられた記憶がない」
第六章 ルーツ――お嬢様から母に
疑問/血の繋がらない祖母/弟との金策/共鳴の理由/父の料亭は東洋一の軍港にあった/写真の姉は「おしゃれ」だった/被爆者手帳と父/空白の背後にあった事情
第七章 遠いところで――祈りは皿に込められた
息子たちとの邂逅/父や母がおらずとも/親子を「美談にするのは無理」/母の軌跡と広島名物/店には警察官も暴力団員もやってきた/息子への祈り
終 章 家族――よその子であれ、わが子であれ
天命/「私、そこまで立派じゃないもん」/母を誇りに思えばこそ/赤心/カミングアウト/一人の母親としての荷を下ろす/みんな「うちの子」
あとがき
主要参考文献