- ISBNコード
- 9784040824178
- レーベル
- 角川新書
- 商品形態
- 新書
- サイズ
- 新書判
- 商品寸法(横/縦/束幅)
- 108 × 173 × 11.8 mm
- 総ページ数
- 256ページ
本当に体にいいの? ベジタリアンとどう違うの? 知られざる世界の入門書
大豆ミート、卵を使わないマヨネーズ、牛乳不使用のチーズやスイーツなど、肉や魚、卵や牛乳など動物性食材を使わない新商品の発売が相次いでいる。ヴィーガンやベジタリアン向けのメニューは大手チェーン店でも展開されるようになった。たとえばモスバーガー、スターバックス、ドトールコーヒーショップでは植物肉のバーガーを定番化しているし、CoCo壱番屋でも動物由来の原材料を使わないベジカレーが通常メニューとなっている。
植物肉を扱う企業も日本ハム、伊藤ハムなど多岐にわたり、ファミリーマート、セブンイレブン、ローソンなどのコンビニでも大豆ミートを使用したカレーやパスタがラインナップしている。
活況を呈するプラントベース(植物由来)の市場だが、一方でヴィーガンの人をみかけることはあまりない。世界に目を移せば、ポール・マッカトニー、ビリー・アイリッシュなど著名人たちが続々と公言している。ロックバンド「クイーン」のギタリストであるブライアン・メイも、2020年からは食事をプラントベースに切り替えたと発表するなど、その潮流は確実にある。
肉や魚、ハチミツなども含めて動物由来の食品をとらず、卵や牛乳までも口にしないヴィーガン。日本食でいえば、煮干しやカツオのだしもNGだというから、非常にハードルが高く感じる。
彼らはなぜ、ある意味で極端な食生活を選んだのだろうか。野菜だけを食べていておなかがすかないのか、栄養バランスは大丈夫なのか……。
非ヴィーガンである記者が、ヴィーガンとして生きる人や代替肉や培養肉の開発者など訪ね歩き、その生き方を探っていく。
植物肉を扱う企業も日本ハム、伊藤ハムなど多岐にわたり、ファミリーマート、セブンイレブン、ローソンなどのコンビニでも大豆ミートを使用したカレーやパスタがラインナップしている。
活況を呈するプラントベース(植物由来)の市場だが、一方でヴィーガンの人をみかけることはあまりない。世界に目を移せば、ポール・マッカトニー、ビリー・アイリッシュなど著名人たちが続々と公言している。ロックバンド「クイーン」のギタリストであるブライアン・メイも、2020年からは食事をプラントベースに切り替えたと発表するなど、その潮流は確実にある。
肉や魚、ハチミツなども含めて動物由来の食品をとらず、卵や牛乳までも口にしないヴィーガン。日本食でいえば、煮干しやカツオのだしもNGだというから、非常にハードルが高く感じる。
彼らはなぜ、ある意味で極端な食生活を選んだのだろうか。野菜だけを食べていておなかがすかないのか、栄養バランスは大丈夫なのか……。
非ヴィーガンである記者が、ヴィーガンとして生きる人や代替肉や培養肉の開発者など訪ね歩き、その生き方を探っていく。
目次
第一章 ヴィーガンとは?
ポール・マッカトニーやビリー・アイリッシュも/紀元前から菜食の生活はあった/ヴィーガンとベジタリアンは何が違う?/ヴィーガンはどのくらいいるの?/急成長する植物肉市場、開発中の培養肉/輸送中の牛がヴィーガンになるきっかけ/「緩いヴィーガン増えれば動物の犠牲を減らせる」
第二章 ヴィーガン食の開発で世界を狙え
牛肉1キロの生産にトウモロコシ11キロと水2万リットル/代替肉のスタートアップ、ネクストミーツ/日本ではなくアメリカで上場/大豆臭を消し、うま味を出す/海外でも続々と販売/東京大学のグループがチャレンジする培養「ステーキ」/培養肉は「海産物に近いうま味」/「培養肉は動物の苦しみを減らす」/世界の肉市場シェアの6割が代替肉に/ヴィーガンレストラン社長の夫はラーメンチェーンの社長/
第三章 なぜヴィーガンになったのか
愛犬の死をきっかけに―川野陽子さん/ヴィーガンのレシピサイト、宅配で起業―工藤柊さん健康志向から―内閣府職員の小城徳勇さんチームメートに誘われて―ヴィーガンアスリートの池田祐樹選手
第四章 産業として扱われる動物(1)――卵を産む鶏たち
閉じ込め飼育の問題を知る/欧米で急速に進むケージフリー/鶏は草地で伸び伸び―山梨の黒富士農場/埼玉の立体型鶏舎―ナチュラファーム/「家計の優等生」が生産者と鶏に無理を強いている/鶏舎内部の告発動画/なぜケージ飼いでも五輪認証を得られるのか
第五章 産業として扱われる動物(2)――豚たち
一生檻の中で過ごす母豚/地面掘り、泥遊び、昼寝をする放牧農園「ぶぅふぅうぅ農園」/子豚虐待の告発/動物虐待に対する官僚たちの見解/指針を
作る団体に直撃
第六章 鶏卵汚職事件――日本がアニマルウェルフェアに後ろ向きな背景
事件で広まった「アニマルウェルフェア」/採卵鶏の取材が増えた理由/「アニマルウェルフェアは絶対に受け入れない」/ケージをカプセルホテルにたとえる官僚の傲慢さ/受け取った金は「たんす預金に」/具体性に欠け、法律でもない国の飼育指針
第七章 ヴィーガンは健康的なのか
ヴィーガン取材で気になっていたこと/不足しがちな栄養分はある/栄養士会はヴィーガンについての見解を出していない/人新世の健康な食事とは/「野菜だらけの食事は脳卒中が起こりやすい」/肉食と病気の関係は簡単にはいえない/「ヴィーガンの股関節骨折リスクは2倍」/日本食は環境負荷が低い/専門家の取材を通して見えたもの
ポール・マッカトニーやビリー・アイリッシュも/紀元前から菜食の生活はあった/ヴィーガンとベジタリアンは何が違う?/ヴィーガンはどのくらいいるの?/急成長する植物肉市場、開発中の培養肉/輸送中の牛がヴィーガンになるきっかけ/「緩いヴィーガン増えれば動物の犠牲を減らせる」
第二章 ヴィーガン食の開発で世界を狙え
牛肉1キロの生産にトウモロコシ11キロと水2万リットル/代替肉のスタートアップ、ネクストミーツ/日本ではなくアメリカで上場/大豆臭を消し、うま味を出す/海外でも続々と販売/東京大学のグループがチャレンジする培養「ステーキ」/培養肉は「海産物に近いうま味」/「培養肉は動物の苦しみを減らす」/世界の肉市場シェアの6割が代替肉に/ヴィーガンレストラン社長の夫はラーメンチェーンの社長/
第三章 なぜヴィーガンになったのか
愛犬の死をきっかけに―川野陽子さん/ヴィーガンのレシピサイト、宅配で起業―工藤柊さん健康志向から―内閣府職員の小城徳勇さんチームメートに誘われて―ヴィーガンアスリートの池田祐樹選手
第四章 産業として扱われる動物(1)――卵を産む鶏たち
閉じ込め飼育の問題を知る/欧米で急速に進むケージフリー/鶏は草地で伸び伸び―山梨の黒富士農場/埼玉の立体型鶏舎―ナチュラファーム/「家計の優等生」が生産者と鶏に無理を強いている/鶏舎内部の告発動画/なぜケージ飼いでも五輪認証を得られるのか
第五章 産業として扱われる動物(2)――豚たち
一生檻の中で過ごす母豚/地面掘り、泥遊び、昼寝をする放牧農園「ぶぅふぅうぅ農園」/子豚虐待の告発/動物虐待に対する官僚たちの見解/指針を
作る団体に直撃
第六章 鶏卵汚職事件――日本がアニマルウェルフェアに後ろ向きな背景
事件で広まった「アニマルウェルフェア」/採卵鶏の取材が増えた理由/「アニマルウェルフェアは絶対に受け入れない」/ケージをカプセルホテルにたとえる官僚の傲慢さ/受け取った金は「たんす預金に」/具体性に欠け、法律でもない国の飼育指針
第七章 ヴィーガンは健康的なのか
ヴィーガン取材で気になっていたこと/不足しがちな栄養分はある/栄養士会はヴィーガンについての見解を出していない/人新世の健康な食事とは/「野菜だらけの食事は脳卒中が起こりやすい」/肉食と病気の関係は簡単にはいえない/「ヴィーガンの股関節骨折リスクは2倍」/日本食は環境負荷が低い/専門家の取材を通して見えたもの