婚活相手は〇〇？　隠れ家ビストロのシェフ特製、美味なる料理を召し上がれ

10年以上付き合ってきた彼は後輩と結婚、仕事はクビ寸前。数か月後に迫る「35歳」を目前に、小野コマチは婚活アプリに登録する。「私の料理をぜひ食べに来てほしい」と誘われ、出向いた先はなんと色とりどりのバラが咲き誇る庭園に囲まれた豪邸だった。恐る恐る進むコマチを待ち受けていたのは、見目麗しく一口食べれば止まらない料理の数々で――（「第一話　小野コマチの情熱〜骨付き鶏もも肉のワイン煮込み」より）。現実に少し疲れた人の前に現れる、豪華なビストロとめくるめく料理、そして謎に包まれたシェフとは？「ものがたり洋菓子店　月と私」の著者が贈る、美味しい一皿と再生を描いた連作短編集！

●野村　美月：福島県出身。東洋大学文学部国文学科卒。2001年「赤城山卓球場に歌声は響く」で第3回ファミ通エンタテインメント大賞（現・エンターブレインえんため大賞）小説部門〈最優秀賞〉を受賞し、翌年デビュー。その他の著書に「“文学少女”」シリーズ、「むすぶと本。」シリーズなど。

第一話　小野コマチの情熱〜骨付き鶏もも肉のワイン煮込み
第二話　円小路雅の採点〜真鯛のパイ包み　季節の野菜とともに
第三話　青山可憐の憧れ〜豪華絢爛海鮮リゾットおこげ風
幕間
第四話　すずの幸福〜とろとろチーズと人参のキッシュロレーヌ
第五話　あなたが愛を知るならば
エピローグ