栄華を極めた文明は、科学者の狂気的な実験により終焉を迎え滅びようとしていた。災厄から逃れた人々は、各地にコロニーを形成し、細々と生きていた。そんな終わりゆく世界を、ガラクタを寄せ集めたカスタムバイクで気ままに旅する一人の男。彼の名はオーサン・オルグレン。その日暮らしの楽天家でありながら、何かを諦めているような醒めた目をした男は、旅の途中、荒野にうち捨てられた研究所を発見し、そこで奇妙なカプセルの中で静かに眠る少女を発見した。その少女が突然目を覚まし、そして少女は言った――海が見たい。彼女はなぜ海を目指すのか？　おっさんと少女の海を目指す旅がはじまった――。