カドカワストア
すべて
一般文庫・新書
ライトノベル・BL・TL・新文芸
コミック・コミックエッセイ
文芸・ノンフィクション
ビジネス・資格・自己啓発・雑学・IT
美容・健康・料理・趣味・実用
学参・辞典・語学・児童書
雑誌・ムック
攻略本・TV・映画・タレント本
写真集・カレンダー・年賀状・その他
映像・音楽・ゲーム・ソフト
フィギュア・ホビー・アパレル
カード・その他グッズ
利用可能なお支払方法
リアルかフェイクか 虚実のあわいに
世にありとある怪談は、文芸作品であれ映像作品であれ、「事実」と「虚構」を両端に据えた、面妖なるグラデーションのいずれかに位置づけられるはずだ。その領域を、事実と虚構のボーダーランドと呼ぶことも可能だろう。近年、主に映像分野で注目を集めてきた「フェイク・ドキュメンタリー」もしくは「モキュメンタリー」は、そうした怪談本来の特性をいわば逆手にとることで、日常を切り裂き、現実を震撼させようとしてやまない、いかがわしくも魅力的なジャンルである。おりしも、それら映像作家の営為に挑発されるかのごとく、小野不由美の『残穢』を筆頭に、『幽』で連載中の京極夏彦『虚談』や辻村深月の最新刊『きのうの影踏み』など、虚実皮膜のあわいに果敢に踏み込む文芸作品も相次いでいる。
怪談という表現の本質を、いま一度、見つめ直すために──『幽』次号は「リアルか、フェイクか」というテーマで、怪談表現の過去と現在を総展望いたします。
目次
◆浅田次郎『神坐す山の物語』ほかをめぐって 浅田次郎氏インタビュー
東雅夫 御嶽山(みたけさん)イベントルポ
◆論考 近世/近代/現代
小二田誠二「フェイク・ドキュメンタリーのルーツとしての江戸実録本をめぐって」
千街晶之「『リング』から『残穢』に至る怪談実話史をめぐって」ほか
◆復刻
平山盧江
◆特別寄稿
福澤徹三
◆インタビュー
『残穢』『鬼談百景』監督:中村義洋
◆座談
NHKドラマ『怪異TV』制作秘話
◆エッセイ
道尾秀介/花房観音/長江俊和/黒史郎
◆連載
綾辻行人、小野不由美、京極夏彦、有栖川有栖、初野晴、朱野帰子、高橋葉介、諸星大二郎、柴門ふみ、波津彬子、伊藤三巳華ほか
◆インタビュー
辻村深月『きのうの影踏み』、田中康弘『山怪』ほか