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人は死ぬとどこへ行くのか。文学や神話、宗教の教えから読みとく。
文学や神話、諸宗教の死の教えなどを引きながら、人がどのように「死後の世界」を捉えてきたのかを読みとく。輪廻、冥界、天国、地獄、終末思想など、古来語られてきた概念から、臨死体験言説、ニューエイジ、ファンタジーの中の死生観など、宗教の権威が薄くなった近現代の来世観までをていねいに紐解いていく。また、「一人称の死」(自分の死)、「二人称の死」(親しい者の死の悼みや供養)、「三人称の死」(人類は死にどう対処してきたか)という視座からも「死生観」に迫る。
はじめに〜いつも曖昧であった「死後の世界」
第1章 古代ギリシャ・ローマの冥界
第2章 古代オリエントの死後と終末の世界
第3章 キリスト教における地獄・煉獄・天国の完成
第4章 インドの輪転生と解脱のロジック
第5章 大乗仏教と東アジアの来世観――極楽往生から幽冥界まで
第6章 現代へ――来世観の解体と多様化
おわりに〜死と死後について語るために
著訳者プロフィール