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ファン・ゴッホ 日本の夢に懸けた画家

1,188円(税込)
発売日2019年09月21日

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  • ISBN コード : 9784044005283
  • サイズ :文庫判    総ページ数: 224
  • 商品寸法(横/縦/束幅): 105 × 149 × 12.0 mm
  • ※総ページ数、商品寸法は実際と異なる場合があります

「ひまわり」に秘められた意味、そして絶筆の謎とは──?

ファン・ゴッホは、生きることの難しい人間だった。高い理想、激しい気性、有り余る情熱ゆえ、学校にも職場にも教会にもなじめず、やがて画家の道だけが残る。ハーグ派、印象派、浮世絵版画との出会いに導かれ、駆け抜けた37年の短い生涯。その心中には、孤高の理想を憧れの地「日本」に託しつづけた、ユートピアへの儚い希望があった。主要作品をオールカラーで辿り、残された手紙によって画家の人生を浮かび上がらせる決定版。

著訳者プロフィール

●圀府寺 司:1957年、大阪府生まれ。大阪大学文学部卒業後、81年から88年までアムステルダム大学美術史研究所に留学し、文学博士号を取得。博士論文でオランダ・エラスムス財団よりエラスムス研究賞を受賞。広島大学総合科学部助教授を経て、大阪大学文学研究科教授(西洋美術史)。2004年から05年まで、ワルシャワ・ユダヤ歴史研究所研究員。『ファン・ゴッホ 自然と宗教の闘争』(小学館)、『ユダヤ人と近代美術』(光文社新書)など多数の著作がある。

目次

はじめに──ラングロワの橋、一生に一度の夢のはじまり

序 出生から画家になるまで

第一章 オランダ時代──愛に飢えた修業者
ハーグ派の画家との交流
捨てられた女
線の表現力
決別
真実の農民たち
色彩研究
自負の芽生え
父の死
朽ちていく教会
絵の中の文字
闇の中の光

第二章 パリ時代──豊穣なる混沌の一幕
印象主義
印象派から得たもの
浮世絵模写
「触媒」としての浮世絵
ユートピスト
南仏へ

第三章 アルル時代──夢への逃避行、「日本」色のユートピア
失敗作
架空の太陽

種まく人、掘る人
向日性
象徴的意味、エンブレマータ
黄色い家
潜在的意味
カフェ・ド・ラ・ガール
居酒屋の闇の力
アルルの星空
想像上の日本人
レ・ミゼラブル
「耳切り事件」
傷跡、夢の終わり
《浮世絵のある自画像》再考
レプリカ

第四章 サン=レミ時代──迫りくる悪夢たち
星空
つくられた風景
オリーブ園のキリスト
模写・翻訳
成功の兆し

第五章 オーヴェール=シュル=オワーズ──切れた糸
「日本」との接触ふたたび
「出現」
「極度の孤独」
張りつめた糸が切れる時

おわりに

参考文献・凡例