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科学と芸術が結合した名随筆。
「科学の世界は国境の向うから文学の世界に話しかける」(「文学と科学の国境」)。日本の伝統文化への強い愛情を表した寺田寅彦。芭蕉連句を映画のモンタージュ構成や音楽の楽章に喩えるなど、ジャンルを越えて芸術の本質に迫る眼差しをもっていた。科学者としての生活の中に文学の世界を見出した「映画芸術」「連句雑俎」「科学と文学1」「科学と文学2」の4部構成。解説・角川源義、川添愛著訳者プロフィール
目次
緒言
映画芸術の特異性
映画の成立
映画の編輯過程
映画と連句
映画と夢
前衛映画
抽象映画
発声映画
有色映画
立体映画
人工映画
映画と国民性
連句雑俎
連句の独自性
連句と音楽
連句と合奏
連句の心理と夢の心理
連句心理の諸現象
月花の定座の意義
短歌の連作と連句
科学と文学 1
科学者と芸術家
文学の中の科学的要素
詩と官能
西鶴と科学
天文と俳句
科学と文学 2
緒言
言葉としての文学と科学
実験としての文学と科学
記録としての文学と科学
芸術としての文学と科学
文学と科学の国境
随筆と科学
広義の「学」としての文学と科学
通俗科学と文学
ジャーナリズムと科学
文章と科学
結語
解説 角川源義・川添愛