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異邦の論理、異形の心理。
大戦前夜の満洲、元陸軍中将の屋敷、連続毒殺事件、「三つの太陽」、岸信介の野望――。デビュー作『刀と傘』で、「ミステリが読みたい!2020年版」第1位&本格ミステリ大賞受賞!
ホワイダニットの名手が贈る、昭和史×本格ミステリ!
【あらすじ】
ここは夢の楽土か、煉獄か――。
1938年、革新官僚・岸信介の秘書が急死した。秘書は元陸軍中将・小柳津義稙の孫娘の婚約者で、小柳津邸での晩餐会で毒を盛られた疑いがあった。岸に真相究明を依頼された私立探偵・月寒三四郎は調査に乗り出すが、初対面だった秘書と参加者たちの間に因縁は見つからない。さらに、義稙宛に古い銃弾と『三つの太陽を覚へてゐるか』と書かれた脅迫状が届いていたことが分かり……。次第に月寒は、満洲の闇に足を踏み入れる。